2020/06/20 11:00
今週の洋楽まとめニュースは、ビヨンセに関する話題から。ビヨンセが、米ケンタッキー州のダニエル・キャメロン司法長官に、3か月前に白人警察により殺害されたBreonna Taylor(ブリアナ・テイラー)の事件について行動を起こし、正義をもたらすよう公開書簡で要請した。テイラーは、現地時間2020年3月13日に破壊器具を使い、「ノックなし」の令状でアパートに突入してきた警察官に少なくとも8回撃たれて殺害された。彼女はその時眠っており、武装していない状態だった。 現地時間6月14日、ビヨンセはキャメロン司法長官宛てに「あなたたちには、ブリアナ・テイラーに正義をもたらし、黒人女性の人生の価値を実証する力と責任の両方があります」と書いた。さらに、「この恐ろしい悲劇の後に、何も行われないパターンにしないでください」とビヨンセは願い、「警察の手による黒人の全ての死には、2つの本当の悲劇があります。まず、死そのもの。そしてその後、何も対応がなされず、先延ばしにされることが続くことです。これはそのパターンを終わらせる絶好の機会です」と記した。
ビヨンセ、ブリアナ・テイラー殺害に関してケンタッキー州司法長官に正義を求める
6月14日にビリー・アイリッシュが、12日に米アトランタ在住の黒人男性Rayshard Brooks (レイシャード・ブルックス)が白人警察官に射殺された事件と、世間の無関心ぶりに憤慨している投稿をインスタグラムにアップした。ビリーはブルックスの写真と共に、「もうファック、このビデオを見てたらマジでファッキン頭にきた。F--- THIS SHIT(こんなのクソくらえ)。レイシャード・ブルックスに正義を。F--- THIS SHIIIIIIIIT. #justiceforrayshard !!!! 何でみんなこれについて話してないの??」と投稿した。その数分後にビリーの兄フィニアスも自身のインスタグラムを通じ、「レイシャードに正義を。これマジでファッキン無茶苦茶だろ。アメリカの警察のあまりにもひどいところを正確に表す好例だ。駐車場の車内で寝ていたら射殺。こういうことに麻痺しないようにしよう。世の中をこのままにしないようにしよう」と呼びかけた。
ビリー・アイリッシュ&フィニアス、警察による黒人男性射殺事件を非難
6月15日、米最高裁判所がLGBTQの人々を職場での差別から公式に保護する画期的な判決を下し、アーティスト達はこの驚きの勝利をソーシャル・メディアで祝福した。「Yes!! 賛成票を投じてくれた最高裁判事とこのために懸命に闘ってきた全ての支持者に感謝します!平等になるまでには長い道のりですが、これは素晴らしい一歩です」とテイラー・スウィフトはツイートした。また、ティーガン&サラは、判決を待つ間に残念ながら他界したトランスジェンダーの原告であるエイミー・スティーブンスをタグし、米ニューヨーク・タイムズの訴訟判決に関する見出しを共有した。「56年かかりましたが、今日、最高裁判所は1964年の公民権法第7編がLGBTQ+の労働者を職場での差別から保護するという判決を下しました」とフェイスブックで述べた。「素晴らしい、そして予想外の勝利。このために、生涯ずっと闘ってきた人もいる。この判決前に亡くなった方もいます。この先、闘いは続きますが、今日は祝います」と続けた。
テイラー・スウィフトら、LGBTQ労働者を保護する最高裁判所の判決を祝福
さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、ダベイビーの「ロックスターfeat.ロディ・リッチ」が2週目の首位を獲得した。先週1位に浮上した「ロックスター」は、週間3,570万回を記録してストリーミング・チャートで4週目、R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートではそれぞれ2週目の1位をキープ。デジタル・ソング・セールス・チャートでも、前週比10%増の12,000ダウンロードを売り上げ、4位から3位に、エアプレイ・チャートでは、30%増の週間2,610万回を記録して、36位から26位にそれぞれランクアップした。そして、5月30日付チャートで1位を記録したミーガン・ジー・スタリオンの「サヴェージfeat.ビヨンセ」は、3週連続で2位をキープ。12,000ダウンロードを記録して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは2週目のトップを、ストリーミング・チャートでは2位を維持した(週間2,590万回)。
【米ビルボード・ソング・チャート】ダベイビー&ロディ・リッチ首位キープ、ジャスティン・ビーバー今年3曲目のTOP5入り
そしてアルバム・チャートでは、リル・ベイビーの『マイ・ターン』が返り咲きの首位を獲得した。『マイ・ターン』は、3月14日付チャートで初登場1位を記録し、以降TOP6にランクインし続けていたが、5月1日に6曲を追加したデラックス・エディションが再リリースされたことを受け、ユニット数が上昇。登場15週目にして、先週の3位から首位復帰を果たした。また、『マイ・ターン』が今週獲得したユニット数は65,000で、2020年度としては最も低いユニット数での首位獲得となる。先週1位にデビューしたレディー・ガガの『クロマティカ』は、前週比77%減の64,000ユニットまで数字を落とし、2位に後退。セールスがユニットの多くを占めるアーティストの作品は、2週目で急落する傾向にある。そして、ダベイビーの『ブレイム・イット・オン・ベイビー』は、38,500ユニットを獲得して先週の9位から6位に上昇。本作からは、「ロックスター feat.ロディ・リッチ」が先週のソング・チャート“Hot 100” で自身初の首位を獲得し、アルバムのユニット数に繋げた。
【米ビルボード・アルバム・チャート】リル・ベイビー3か月ぶりに首位返り咲き、ガガ2位に後退
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