2020/06/06 11:00
今週の洋楽まとめニュースは、“Blackout Tuesday”に関する話題から。2020年6月2日の火曜日に実施された、米音楽業界によるストライキ“Blackout Tuesday” (ブラックアウト・チューズデー)の成果を、発起人であるアトランティック・レコードのJamila Thomas(ジャミラ・トーマス)とPlatoonのBrianna Agyemang(ブリアンナ・アギェマン)が2020年6月3日に総括し発表した。アギェマンは声明で、「昨日は、私たちが業界で起こしたいと考えている変化の力強いスタートでした。集められた考えやアイデアを、運動のフェーズ2に組み入れます。次のステップは、ニーズを明確にし、私たちが見たいと願っている変化になってもらえるよう人々を動員することです。長続きする、インパクトの強い変化を起こせるよう、コミュニティー全体を活用することが目標です」と綴っている。
“Blackout Tuesday”の発起人が成果を発表、イニシアチブは次のフェーズへ
米ミネソタ州でジョージ・フロイドが白人警察官に殺害された事件を受けて、多くの有名人が非難の声を上げているが、18歳のビリー・アイリッシュも5月30日に長文をインスタグラムに投稿した。ネットでは黒人に対する人種差別問題について発言する際に以前より使われてきた“#BlackLivesMatter” (黒人の命は重要)というタグに対抗すべく、“#AllLivesMatter” (全ての命が重要)というタグが白人ユーザーたちの間で多用されていることへの怒りをビリーはぶちまけている。彼女の投稿は、「この1週間、これについてどう上品に発言すればいいのか考えていた。自分のプラットフォームは巨大だから、(いつもなら)なるべく敬意を持つようにして、何をどうやって言うかを時間をかけて考えてるんだけど……でもさ、もうクソうんざりだから言いたいことを言うね」と始まり、「もし“全ての命が重要”なら、何で黒人は黒人であるだけで殺されてるんだよ?何で移民たちは迫害される?何で白人は他の人種の人々が得られない機会を与えられている?」などと綴っている。
ビリー・アイリッシュ、ジョージ・フロイドの死を巡るネットの反応に激怒
2020年8月21日から23日にかけて新潟県・苗場スキー場にて予定されていた【FUJI ROCK FESTIVAL '20】が、「フジロックに携わる全ての皆さまの安全と健康を考慮し、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から」中止となり、2021年8月20日から22日の3日間へ延期されることが公式サイトで発表された。購入済みのチケットに関しては、払い戻し、または来年のフジロックでも有効となり、保有したまま来年利用することも可能だ。払い戻しの詳細等については、近日中に発表される。来年の開催については「新たなラインナップを織り交ぜ、よりパワフルで、新鮮なエネルギーに溢れたフェスティバルを呼び戻したいと考えています。そして、幸せに満ち溢れたフジロックを是非また皆さんと一緒に創り上げていきたいと思っています」と公式サイトに綴られている。
【FUJI ROCK FESTIVAL '20】開催延期が発表
さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、レディー・ガガの「レイン・オン・ミー with アリアナ・グランデ」が1位に初登場した。5月22日にリリースされた「レイン・オン・ミー」は、初週だけで72,000ダウンロードを記録し、デジタル・ソング・セールス・チャートでも同1位に初登場。週間3,140万回を記録して、ストリーミング・ソング・チャートでは2位にデビューした。セールス・チャートでの首位獲得は、ガガにとって8曲目、アリアナは2週前に10万ダウンロードを突破して1位にデビューした「スタック・ウィズ・ユー」に続く7曲目のランクイン。なお、デジタル・セールスにはCD、LP、カセットテープのパッケージ・セールスも含まれている。これで、2000年代、2010年代、2020年代の3年代で1位を獲得したレディー・ガガ。一方、アリアナ・グランデはこれで4曲目の首位を獲得したわけだが、その4曲全てが初登場1位という、史上初の快挙にして初登場1位最多記録を更新。3曲で並んでいた、マライア・キャリー、ドレイク、ジャスティン・ビーバーを抜く歴代トップに立った。
【米ビルボード・ソング・チャート】レディー・ガガ&アリアナ初登場1位、アリアナは史上初の快挙達成
そしてアルバム・チャートでは、米ジョージア州アトランタ出身のラッパー、ガンナの新作『ワンナ』が1位に初登場した。『ワンナ』の初動ユニットは111,000で、そのうちアルバム・ストリーミングによるユニット(SEA)が106,000と、そのほとんどをストリーミングが占めた。アルバムの週間視聴回数は1億4,360万回で、今週最大の視聴回数を記録している。楽曲単体によるユニット数(TEA)は1,000で、アルバムのセールスはわずか4,000だった。前作『ドリップ・オア・ドラウン2』の初動ユニットは90,000で、週間ユニット数も自己最高記録を更新。今後、グッズの販売やパッケージがリリースされれば、セールスの上昇も期待できる。そして、今週4位に初登場したのは、英マンチェスター出身のロック・バンド=The 1975の新作『仮定形に関する注釈』。初動ユニットは54,000で、そのうち39,000がアルバム・セールスと、上記の作品とは対照に、実売がその多くを占めている。なお、本国UKアルバム・チャートでは、デビュー作『THE 1975』(2013年)から4枚すべてのアルバムが1位を獲得している。
【米ビルボード・アルバム・チャート】ガンナ自身初のNo.1、The 1975はTOP5デビュー
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