2020/05/01
メタリカのドラマー、ラーズ・ウルリッヒの二人の息子たちによるザ ・ビートルズ「エリナー・リグビー」の見事なインスト・カヴァーが話題を呼んでいる。
米誌ローリング・ストーンによると、ことの発端はラーズがSalesforceのマーク・べニオフCEOによるSNS用トーク番組にゲストとして呼ばれたことだった。毎週収録が行われているこの番組では、出演者が音楽関係者の場合は最後に曲を披露することが恒例となっていたが、「ドラム・ソロなんて誰も見たくないだろう」と考えたラーズはどうすべきか迷っていたそうだ。
そこで彼は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ニューヨーク大学から帰省していた21歳のマイルスと18歳のレインに何かやってみないかと声をかけてみたところ、二人は30分ほど別室で調整してからこのドラムとベースの演奏を父親の前で披露した。
「それは3分くらいの、イカれてる、ブルー・チアーみたいな、クレイジーなガレージ・ロック・ヴァージョンの“エリナー・リグビー”だった。もちろん、過去にはいくつかのとんでもない“エリナー・リグビー”のヴァージョンがあったけれども、こういったサウンド、こういった感覚、こういったエネルギーと狂気を感じさせるものはなかったと確信している」と彼は絶賛し、「“息子たち、俺は鼻が高いよ”って思った」と、誇らしげな父親の顔を覗かせている。
兄弟は共にマルチ・インストゥルメンタリストで、バークリー音楽大学で2年間学んだ兄のマイルスはクラリネットとギターも堪能で、来週19歳になるという弟のレインはギターも演奏できる。そんな二人が奏でる「エリナー・リグビー」は、重量感がありエネルギッシュで、レディオヘッドやジャズ・フュージョンなどの影響が感じられる。
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