2020/04/12 07:00
4月12日はジャズ界のレジェンド、ハービー・ハンコックの80歳の誕生日。
ハービー・ハンコックは1940年4月12日、アメリカ・イリノイ州シカゴ生まれ。幼少時からピアノを学び、やがてジャズに開眼したハンコックは、1960年にはドナルド・バードのクインテットに参加し、1962年には名門ブルーノートから「Watermelon Man」を収めたアルバム『テイキン・オフ』で華々しくソロ・デビュー。その後も『処女航海』(1965年)や『スピーク・ライク・ア・チャイルド』(1968年)といった傑作リーダー作を連発し、それらと並行して、マイルス・デイヴィスのクインテットのほか、リー・モーガン、ケニー・バレル、ロン・カーターといった様々なジャズメンたちとの共演を重ねていった。
70年代以降はファンクやソウルに影響を受けエレクトリック・ピアノを使用するなど、徐々にそのスタイルを変化させ、『ヘッド・ハンターズ』(1973年)、『マン・チャイルド』(1975年)、『サンライト』(1978年)などのクロスオーバー作品を発表。マイルスと並び新しいジャズを牽引する存在となった。以降もヒップホップとの邂逅を試みるなど実験的な姿勢を貫く一方、原点回帰の作品も発表するなど、幅広い音楽性でジャズ界をリードした。2000年代に入ってからも『リヴァー~ジョニ・ミッチェルへのオマージュ』(2007年)で【グラミー賞】の<最優秀アルバム賞>を受賞するなど健在ぶりをアピールする一方で、ツアーやフェス出演のため世界中を飛び回り、昨年はカマシ・ワシントンとのツアーも話題に。
唯一無二の存在感で常にトップを走り続けているハンコックは80歳のアニバーサリー・イヤーとなる2020年も、5月の【TOKYO JAZZ+plus】を筆頭に世界各国での公演が予定されているが、新型コロナウイルスの影響によるスケジュールの変更も予想されるため、今後の動向を注視したい。
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