2020/01/17 09:00
『ツナグ』や『天皇の料理番』、『義母と娘のブルース』の平川雄一朗が監督を務める映画『記憶屋 あなたを忘れない』で、主人公の遼一を演じた山田涼介が、平川監督の撮影現場で新たな学びを得たことを明かした。
大学生の遼一は、年上の恋人・杏子(蓮佛美沙子)にプロポーズをするが、数日後に再会した杏子は遼一の記憶だけを失っていた。杏子の記憶を取り戻そうとする中で、遼一は“記憶屋”の存在に行きつく。都市伝説だと思われていた記憶屋の足取りをたどる中、遼一がたどり着いた、あまりにも切ない衝撃的な答えとは……。
遼一を演じた山田は、「いろんな監督がいらっしゃると思うのですが、平川監督は自ら細かく説明して下さるんです。役者にとっては、直接演出をつけてくれることは大きなことだと思うし、僕はとても演じやすかったです。この映画では現場で生み出す面白さや、一緒に作っていく楽しさを感じました」と、平川監督との仕事を通して改めてモノづくりの楽しさや、新たな学びを得たことを明かす。平川監督の演出に関して山田は、「監督の中で『こうと決めたらいこう!』というしっかりとしたものがあって、しかもそれが現場で次々に生まれてくるんです。だから僕らが監督のオーダーに応えたと思っても、さらにその先を求めてくる。『今のもいいけど、こっちのパターンもやってみて』となる。だから基本的には1発OKはほぼないんです」と、現場の状況をみて次々とアイディアを出していたことを語る。
監督の要望に応えてゆく演者の立場にたってみると、次々と現場で生まれるアイディアに演技で応えてゆくのはさぞ大変だったかと思いきや、山田は「ある意味ドSですね(笑)」と少しおどけながらも、「でも、僕はその発想が嫌いではありません。どちらかというと僕もそのタイプ。『今のこの感じいいんじゃない?』と自分で思うと、リハーサルでも『待って下さい! もう一回やらせて下さい!』と言うタイプなんです。だから監督の気持ちが分かるんです」と、監督への理解を示した。
平川監督と言えば、映画『ツナグ』(2012)や、テレビドラマ『義母と娘のブルース』(2018)など、数多くのヒット作品で想いや絆を描き続けてきた。“人”を描き続けてきた監督だからこそ、脚本だけでは表現しきれない、生の現場の空気や雰囲気を取り込もうとしたのかもしれない。映画『記憶屋 あなたを忘れない』は2020年1月17日より公開。
◎公開情報
『記憶屋 あなたを忘れない』
2020年1月17日(金)より、全国公開
監督:平川雄一朗
出演:山田涼介、芳根京子、佐々木蔵之介、蓮佛美沙子、泉里香、田中泯ほか
配給:松竹
(C)2020「記憶屋」製作委員会
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