2019/10/03 17:15
2019年10月1日、トム・ヨークが、米トーク番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』に出演し、レディオヘッドの『ヘイル・トゥ・ザ・シーフ』(2003年)などで政治、社会、テクノロジー、世界全体の動きなどに対する不安感を描き続けてきた意図などについて語っている(https://youtu.be/t_qM2ggk4es)。
米英の政治がますます混迷を深める現在の状況を見越していたのではという意味で、「正しいってどんな気分?」とコルベアに切り出されたヨークは、苦笑いしながら、「未来について考えていたわけじゃないってことかな。当時起きていたことを見ていたんだよ。今はそれが露骨に、あからさまになってきているんだと思う」と、政治の右傾化や“テロとの戦い”などがテーマだった同アルバムについて語っている。さらに、「自分で話していたことは全てすでにそこにあると思っていた。“ヘイル・トゥ・ザ・シーフ”を書いた時、だいぶ悪い感じだった……ブッシュJr.が大統領になった時代ね。で、今はここにいるわけだ」と話している。
“ここ”とは、米国においてはトランプ大統領に対する弾劾決議をめぐる攻防、そして英国においてはジョンソン首相による合意なきEU離脱をめぐる駆け引きや、過去の不正を理由に辞任を求める動きなどが活発化している現状だ。コルベアが、「これはよく言われるだろうけれど、米国人としては、そっち(英国)が失敗しているのを見るのが嬉しいんだよ。こっちは明らかに大失敗してしまったわけだから」とジョークを交えながら話を振ると、ヨークは、「そっち(米国)はあいつ(トランプ大統領)を、あいつだけを、崖から突き落とすチャンスがあるじゃないか。僕たちは(英国の政治家たちと)縛り付けられてる。がんじがらめにされて、一緒に崖から落とされてしまう。で、あいつらはそうしながら、“これが人々の意志だ”とか言うんだ。不穏だよ。変な時代だ」と語っている。
政治から英国王室に話題が移った際、コルベアに、「ナイトの称号を授けられたいと思う?」と直球の質問を受けたヨークは、7月に投稿したジョンソン首相に関する暴言ツイートに触れ、「そのチャンスはぶち壊したかな」と笑っていた。
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