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2019/07/22

【米ビルボード・アルバム・チャート】エド・シーラン首位デビュー、男性アーティストによるポップALとして今年最大の初動記録

 エド・シーランの『No.6 コラボレーションズ・プロジェクト』がNo.1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作『No.6 コラボレーションズ・プロジェクト』は、多数の著名アーティストたちとコラボレーションしたエド・シーラン独自の企画盤。2011年に自主レーベルから発表したEP盤『No.5 コラボレーションズ・プロジェクト』の続編となるプロジェクトとなっている。

 Billboard 200での首位獲得は、2017年3月にリリースした3rdアルバム『÷(ディバイド) 』以来約2年ぶり、通算3作目の快挙。その他には、2ndアルバム『x(マルティプライ)』(2014年)が同1位に輝いている。

 週間ユニットは173,000で、男性アーティストによるポップ・アルバムとしては2019年最大の初動ユニット数を記録した。男性アーティストとしては、2018年6月8日付チャートでNo.1デビューを果たした、ショーン・メンデスの『ショーン・メンデス』が獲得した182,000ユニット以来の高記録。ユニットの内訳、アルバムの実売が70,000枚で、ストリーミングによるユニット数は93,000だった。どちらにも偏らず、セールス、ストリーミング共に比較的ポイントが安定している。

 本作の週間視聴回数は1億2,117万回で、2017年3月25日付チャートで1位に初登場した前作『÷(ディバイド) 』の1億3,458万視聴以来、男性アーティストによるポップ・アルバム最大のストリーミングを記録した。セールスも好調だった理由として、ライブ・チケットの販売特典と、売り上げに直結するTシャツやキャップなどのグッズ・セール、AmazonとiTunesの値引き効果が挙げられる。

 2019年にリリースされたアルバムとしては、ジョナス・ブラザーズの『ハピネス・ビギンズ』(414,000)、アリアナ・グランデの『thank u, next』(360,000)、今週2位にランクインしているビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』(313,000)、バックストリート・ボーイズの『DNA』(234,000)、BTSの『 MAP OF THE SOUL: PERSONA』(230,000)、そしてカリードの『フリー・スピリット』(202,000)に次ぐ7番目に高い初動ユニット数だった。

 本作からは、ジャスティン・ビーバーとコラボした「アイ・ドント・ケア」が米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で2位にデビューし、上位をキープするロング・ヒットを記録している。その他、アルバムが1位になることを予測したエミネムと50セント、カーディ・Bとカミラ・カベロの女性タッグ、トラヴィス・スコットや前述のカリード、ブルーノ・マーズ、カントリー・シンガーのクリス・ステイプルトンなど、新旧・ジャンルを超えた人気アーティストたちが参加している。

 週間60,000ユニットを記録し、2位をキープした ビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』は、前週から20%もユニット数を増加させている。 本作からのシングル「バッド・ガイ」のジャスティン・ビーバー参加によるリミックスが発売されたため、ストリーミングが上昇し、アルバムのユニット数に直結した。

 その「バッド・ガイ」と今週のHot 100チャートで直接対決となるリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」も、ヤング・サグとメイソン・ラムジーをフィーチャーした新リミックスをリリースしたため、収録アルバム『7』も若干数ではあるがユニット数を増加させて4位をキープしている。今週6位をキープしたリゾの『コズ・アイ・ラヴ・ユー』も、シングル「トゥルース・ハーツ」がTOP10入りを果たしたことで、アルバムのユニット数を増加させた(33,000ユニット)。7位のカリードや、8位のポスト・マローン、9位に上昇したジョナス・ブラザーズも、シングルのヒットによりアルバムをヒットさせている。

 一方、先週1位に初登場した <ドリームヴィル>のコンピレーション・アルバム『Revenge Of The Dreamers III』 は3位にダウン(55,000ユニット) 。2週前にNo.1デビューを果たしたクリス・ブラウンの『インディゴ』も5位まで下降していて、シングル・ヒットのないアルバムは、上位をキープできないことが傾向として現れている。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、7月26日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『No.6 コラボレーションズ・プロジェクト』エド・シーラン
2位『ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?』ビリー・アイリッシュ
3位『Revenge Of The Dreamers III』J.コール/ドリームヴィル
4位『7』リル・ナズ・X
5位『インディゴ』クリス・ブラウン
6位『コズ・アイ・ラヴ・ユー』リゾ
7位『フリー・スピリット』カリード
8位『ビアボングズ&ベントレーズ』ポスト・マローン
9位『ハピネス・ビギンズ』ジョナス・ブラザーズ
10位『ベイビー・オン・ベイビー』ダ・ベイビー

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