2019/05/29
指原莉乃が、約11年間の活動を支えたファンへ、感謝の気持ちを伝えるため、2019年5月28日にマリンメッセ福岡で【指原莉乃11年ありがとう!大感謝祭】を開催した。
幕開1曲目「ここにいること」を歌い終わると、指原は「みんな、新生HKT48を見たいですか?」とファンを煽り、「新生HKT48を見せてくれますか?」と後輩を鼓舞。指原はセンターステージに設置された王冠を模した椅子に腰掛け、メンバーのパフォーマンスを見学。その特等席には、“指原カメラ”でメンバーを撮影したり、一緒にリズムをとったりしながら、大きなステージで堂々とパフォーマンスするメンバーの成長を満足げに見つめ、誰よりも心から楽しんでいる指原の姿があった。
セットリストは、11年の活動の中でアイドルとしての息吹を込めて来たという全ての楽曲の中から、特に思い出深い曲をラインナップした「指原莉乃ベストセレクション」として構成された。2007年10月にAKB48の5期生の最終オーディションで歌った「BINGO!」(自身がAKB48 5期生だったため、HKT48 5期生と披露)、2008年3月にバックダンサーとして劇場公演デビューを果たした「純情主義」(当時と同じバックダンサーとしてを務める)、2008年10月に初めて選抜メンバーになった「大声ダイヤモンド」など。アイドルとしての指原の節目を彩った楽曲を、後輩メンバーたちに混りながらパフォーマンスし自らの歴史をファンと振り返った指原だったが、「けっこう振り忘れてて……」と、懐かしい楽曲に少し照れ臭そうにする場面も。
その後も、2010年のリクエストアワーで、表題曲「RIVER」を上回る2位を記録(「RIVER」は5位)したカップリング曲「君のことが好きだから」、ミュージックビデオに2.5秒しか映っておらず逆に話題となった「ヘビーローテ―ション」(指原とファンで大合唱)など、波乱万丈のアイドル人生を送ってきた指原らしいエピソードのある楽曲が続いた。
中盤では、「5期生をあまり知らないまま卒業してしまったのが心残り」という指原のために、スペシャルゲストのお笑い芸人・三四郎のふたりと松本日向の仕切りで、5期生のキャラクターを知る企画を実施。「例えツッコミ」に挑戦してバラエティー対応能力を審査した。 悪戦苦闘しながらも必死に笑いを取ろうとする5期生の姿に、指原は「大半しようーもないやつ!」と厳しい感想を述べつつも、最後には「頑張ってくれてありがとうね」と、初々しく頑張ってくれた5期生を優しくねぎらった。
その後も、AKB48派生ユニット楽曲としては最高のセールスを記録した「週末Not yet」、ソロデビューを飾ったシングル「それでも好きだよ」、HKT48移籍後に参加した公演のタイトルにもなっている「手をつなぎながら」、自身が監督を務め2016年1月に公開された映画『尾崎支配人が泣いた夜 DOCUMENTARY OF HKT48』の主題歌「Chain of Love」などが続いた。
中でも会場を沸かせた1曲が、全国ツアーのラストとなった2015年6月の横浜アリーナでのコンサートで、恐竜が登場する演出で大きな話題となった「ALIVE」。この日の感謝祭でも、恐竜がメンバーを襲撃し、その窮地を救うべくステージに現れたのは、メンバーもびっくりの卒業生の冨吉明日香。しかし、当時のコンサートと同じく冨吉はあえなく恐竜に食べられてしまった。
指原の優しい一面に触れた「やさっしー話」をメンバーが披露するコーナーも。感動的な話が続くかと思いきや、指原から全国放送のバラエティー番組に呼んでもらえそうと思ったら未だに声がかからないという植木南央らによる「かなっしー話」が続いてしまい、いつの間にか指原に不満をぶつけてしまう展開になった。
卒業を控えた2期生の駒田京伽と岩花詩乃がサプライズ出演し、冨吉を含め同期メンバーと歌唱するコーナーもあり、岩花は「涙が止まらない……最高の思い出になりました。ありがとうございました」、駒田は「最後まで1日1日大切に頑張ります」と、それぞれ感謝の気持ちを伝えた。
感謝祭では、逆に関係者からの指原への感謝の手紙が披露される場面も。メンバーからの手紙を予想していた指原だったが、手紙はOJS48の嶋田雄治さんから。AKB48グループの握手会の安全を守るOJSの一員として、指原のレーンを4年間にわたり担当していた嶋田さんからの温かい言葉が綴られた手紙に指原も瞳を潤ませ、「私にとっても私のファンにとっても馴染み深い方。これからもグループの握手会を宜しくお願いします」と応えた。
終盤では、指原からメンバーとファンへのサプライズプレゼントとして、約5年ぶりとなる九州ツアーの開催が発表された。キャプテンの松岡菜摘は「さっしーがいなくってからの1か月どうなるんだろうなって。一つの目標ができて、ツアーという目標ができたので、皆さんを楽しませられるように、さっしーに教わったことを、みんなで一緒に頑張って発揮したいと思います」と、涙とともにツアーへの意気込みを力強く語った。
さらに、4月の卒業コンサートで発表された、指原莉乃による書き下ろしの曲で構成されたHKT48オリジナル新公演の1曲「いま、月は満ちる」がサプライズで発表された。しかも実際にステージ上で指原が歌い、事前に密かにレッスンをしていた研究生がバックダンサーを務めるという異例の形での初披露となった。HKT48にとって初となるオリジナル公演のひとつとなるパフォーマンスを終え「どうでしたか?」と聞く指原に、メンバーは「サイコー!」「すごい!」「大好き!」と感動と喜びの絶叫。客席からも「ありがとうー!」という声が上がっていた。指原は「こんな感じで残りの曲も書いていきますので待っていてね。ツアーも新公演も頑張ってね」とメンバーに照れ臭そうに語りかけていた。
アンコール明けには、指原は真っ赤なドレス姿で登場し、初の総選挙1位を飾った「恋するフォーチュンクッキー」などを披露しながら、「みんな、ありがとう。超楽しかった。みんなが踊っているのを見て、大丈夫だと思いました」とコメント。最後は「タンスのゲン」で締めくくり、波乱万丈のアイドル人生を振り返る「指原莉乃ベストセレクション」と銘打ったセットリストを全う。
指原は充実の表情で「これで悔いなく卒業できます! ありがとうございました! HKTのことをよろしくお願いします」と挨拶。そして、「本当に本当に本当に幸せでした! 11年間ありがとうございました!」と、マイクをタンスのそっと引き出しにしまった。そして、指原の去ったステージのモニターには、「メンバーのみんな! これからのHKTはまかせたぞ! さしこちゃんより」とのメッセージが映し出された。
(C)AKS
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