2019/05/01
カントリー・シンガーのビリー・レイ・サイラスをフィーチャーした、リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」が4週目の1位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
SNSの変身動画と、ビリー・レイ・サイラスを招いたリミックス効果により、爆発的なヒットを記録しているリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」。カーディ・Bが2017年に発表した「ボーダック・イエロー」の通算3週を上回り、ソロ・アーティストのデビュー曲としては、ジャマイカ出身のオミーが2014年にリリースした「チアリーダー」(6週)以来の最長記録を更新した。
今週は1億1,440万試聴を記録し、ストリーミング・チャートでも同4週目の1位を獲得。週間視聴回数の歴代記録は、1位が2週前に記録した1億4,300万回、2位が先週記録した1億2,520万回、3位にドレイクの「イン・マイ・フィーリングズ」(1億1,620万回)を挟んで、4位が今週記録した1億1,440万回となる。
セールスも好調で、週間89,000ダウンロードを記録し、デジタル・ソング・セールス・チャートで3週目のNo.1に輝いている。エアプレイ・チャートでは、週間5,540万回を記録し、18位から12位に浮上。その週に最も伸びた<Airplay Gainer>も獲得している。R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートでも、同4週目のトップを維持した。
ポスト・マローンは、2位に「Wow.」、3位にスウェイ・リーとのコラボ曲「サンフラワー」を引き続きランクインさせ、TOP3を2曲独占。アリアナ・グランデの「7 rings」も4位で安定し、5位にはエアプレイ・チャートで2週目のNo.1獲得を果たした、ジョナス・ブラザーズの「サッカー」が、先週の6位から再浮上している。
ワンランク・ダウンしたホールジーの「ウィズアウト・ミー」が6位、先週7位にTOP10入りしたサム・スミスとノーマニ・コーディのデュエット曲「ダンシング・ウィズ・ア・ストレンジャー」が同位をキープし、カリードの「トーク」が、先週の20位から8位へTOP10入りを果たしている。
カリードのTOP10入りは通算5曲目で、ロジック&アレッシア・カーラとコラボした「1-800-273-8255」(最高3位)、ノーマニ・コーディとのデュエット曲「ラヴ・ライズ」(最高9位)、ベニー・ブランコ&ホールジーとのコラボ曲「イーストサイド」(最高9位)の、フィーチャリング・アーティストとして参加したタイトルが3曲。そして、4月20日付チャートで同8位にランクインした「ベター」の計4曲があり、リード・シングルとしては2曲目の快挙となる。週間2,460万試聴を記録し、ストリーミング・チャートでも13位から8位へ、TOP10入りを果たした。アルバム『フリー・スピリット』は、2週前のアルバム・チャートで自身初のNo.1獲得を果たし、今週も2位にランクインしている。
今週のアルバム・チャートで、返り咲きとなる2週目の首位復帰を果たした、ビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?』。本作からのリード・シングル「バッド・ガイ」も好調で、先週に引き続き今週も同9位を維持、3週目となるTOP10入りを果たしている。10位には、J.コールの「ミドル・チャイルド」が、前週の11位から復帰した(最高4位)。
TOP10以下では、米ウィスコンシン州出身のエレポップ・シンガー=エイバ・マックスの「スウィート・バット・サイコ」が13位から11位に上昇し、TOP10入り目前となった。この曲は、2018年8月にリリースされたタイトルで、既にヨーロッパの主要国では1位に輝いている。
それから、クリス・ブラウンとのコラボ曲「フリーキー・フライデー」で昨年ブレイクした白人ラッパー、リル・ディッキーの新曲「アース」が、17位にデビューしている。この曲は環境保護のために作られたもので、収益の一部は<レオナルド・ディカプリオ財団>に寄付される予定。ミュージック・ビデオには、アリアナ・グランデやケイティ・ペリー、ジャスティン・ビーバーなどのトップスターから、財団を務めるレオナルド・ディカプリオまで、30人以上のゲストがフィーチャーされていて、ビデオの視聴回数もヒットに大きく貢献している。
次週のソング・チャートでは、4月26日にサプライズ・リリースされ、集計3日間のエアプレイのみで今週100位にエントリーしたテイラー・スウィフトの新曲「ME!」が、首位をマークするだろうと予想されている。同曲のミュージック・ビデオが、YouTubeの公式チャンネルで、公開24時間で6,520万視聴を記録。ソロ・アーティスト、そして女性アーティストとしても史上最高記録を更新し、現時点では1億回を突破する凄まじいストリーミングを記録した。5月2日に開催される【ビルボード・ミュージック・アワード 2019】では、この曲を披露することも決まっていて、独走中のリル・ナズ・Xを破る可能性が高いだろう。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、5月3日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「オールド・タウン・ロードfeat.ビリー・レイ・サイラス」リル・ナズ・X
2位「Wow.」ポスト・マローン
3位「サンフラワー」ポスト・マローン&スウェイ・リー
4位「7 rings」アリアナ・グランデ
5位「サッカー」ジョナス・ブラザーズ
6位「ウィズアウト・ミー」ホールジー
7位「ダンシング・ウィズ・ア・ストレンジャー」サム・スミス&ノーマニ
8位「トーク」カリード
9位「バッド・ガイ」ビリー・アイリッシュ
10位「ミドル・チャイルド」J.コール
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