2019/04/10
5月にメジャーデビューを控える眉村ちあきが、ワンマン公演【全曲眉村ちあき】を、4月7日東京・渋谷マウントレーニアホールにて開催した。
天真爛漫なキャラクターで、今やテレビにCMにひっぱりだこの眉村ちあき。そんな彼女の魅力を余すことなく感じられるのが、ワンマンライブのステージだ。奇想天外なパフォーマンスに不条理なMC、テンポ良く打ち出されるバラエティ豊かな楽曲たち。終始笑いが絶えないピースフルなムードながらも、「私の夢はビルボード1位! 日本のビルボードじゃなくて、全米の1位!」と歌う。そんな溢れ出る野心が痛快なライブだった。
今回の公演は、昼の部と夜の部の二部編成。新曲や未発表曲を含む、現存する50曲以上の持ち曲が披露された。筆者が観たのは昼の部。ライブは、眉村が社長を務める『株式会社会社じゃないもん』の「社歌」斉唱からスタートした(ちなみに物販では同社の株券の譲渡を行っている)。続けて、沖縄風のかけ声が印象的な「メソ・ポタ・ミア」を披露するが、ここで夜の部のセットリストをやっていたことが発覚。ところが、眉村自身は全くうろたえる様子もなく、舞台袖のスタッフに呼び出されても爆笑。フロアもそれらを和やかに受け入れ、何事もなかったかのようにライブは進行していく。
デスボイスと高速ラップが行き交うミクスチャーソング「ツクツクボウシ」、POLYSICSにインスピレーションを受け制作された「奇跡・神の子・天才犬!」、予測不可能な曲展開を見せるトラップ風童謡「これホンマに眉村さんが作ったの?」など、様々なテイストの楽曲でオーディエンスの興奮を煽る眉村。さらにパフォーマンス面では、客席にダイブ&サーフしたり、いかだ流しのごとくお客さんの背中を渡り歩いたり、MCでファンを晒し上げたりと、まさにやりたい放題だ。
しかし、しっちゃかめっちゃかなだけが眉村ちあきのライブではない。叶わぬ恋を綴った切ないラブソング「おじさん」や、大人になることへの悶々を歌った「Teeth of Peace」では、赤裸々な思いをユニークな歌詞に乗せ熱唱。圧巻の歌唱力でシンガーとしての実力をまざまざと見せつけた。また、アイドルへの偏見を取り除きたいと力強く歌う「ピッコロ虫」で昼の部が締め括られたのも、メジャーデビューに向けて、大きな決意表明をしているように感じられた。
ただ、これらの曲も肩ひじ張ったものではなく、あくまでも目の前の人を楽しませたい、というエンターテイナー精神から来るもの。「私は音楽だけじゃなくて、生き様もみんなに見てもらいたいと思ってる」と本人も語っていたが、その飾らないありのままの姿が、多くの人を魅了し続けているのだろう。
眉村は、4月28日より全国ツアー【CHIAKI MAYUMURA 1st Tour めじゃめじゃもんじゃ】をスタート。そして、5月7日には1stアルバム『めじゃめじゃもんじゃ』でメジャーデビューを果たす。2019年、眉村ちあきの快進撃に要注目だ。
Text:Mika Fuchii
◎公演情報
【全曲眉村ちあき】
2019年4月7日(日)
東京・渋谷マウントレーニアホール
<セットリスト>※第1部
1. 社歌
2. メソ・ポタ・ミア
3. お天気お姉さん
4. ほめられてる!
5. CRAYON
6. ツクツクボウシ
7. コカコ〇ラのスリッパ壊れた
8. 奇跡・神の子・天才犬!
9. 大阪
10. ゴミ女がかいたウタ
11. 赤いハート
12. MCマユムラ
13. ヘチマで体洗ってる
14. スーパーウーマンになったんだからな!
15. ゲロ
16. これホンマに眉村さんが作ったの?
17. おじさん
18. Teeth of Peace
19. 宇宙に行った副作用
20. レオンの歌
21. 面会
22. ブラボー
~アンコール~
23. 新曲
24. 代々木公園
25. あごけずりゆうこ
26. ビバ☆青春☆カメ☆トマト
~ダブルアンコール~
27. ピッコロ虫
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