2019/02/25
アリアナ・グランデの『thank u, next』が2週連続の1位をキープした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
先週、女性アーティストとして最大の週間ストリーミング数(3億7,000万回)を記録し、堂々のNo.1デビューを飾った『thank u, next』。初動ユニット数360,000から半数以上ダウンしたものの、2週目となる今週も151,000ユニットを記録し、自身初の2週目となるアルバム首位をマークした。
今週も1億6,860万回と高い数字をキープし、ストリーミング・チャートでも同1位を獲得。ストリーミングは124,000ユニットで、総ユニットのほとんどが視聴回数によるものだった。ラップ系のアーティストではよくみられる傾向だが、ポップ・アーティストとしては極めて異例。女性アーティストによる週間ストリーミング数としては、歴代3番目に高い記録で、トップが先週自身が獲得した3億7,000万回、2番目には2018年4月21日付チャートでNo.1デビューした、カーディ・Bの『インベージョン・オブ・プライバシー』(2億回)がランクインしている。
女性アーティストが、アルバム・チャートで2週以上1位を獲得するのは、2018年のアルバム・チャートを制したテイラー・スウィフトの『レピュテーション』(計4週)以来、およそ1年ぶりの快挙。なお、レディー・ガガとブラッドリー・クーパーの連名による映画『アリー/スター誕生』のサウンドトラックは、通算3週の1位をマークしている。『レピュテーション』が最後に首位に立ってから、アルバム・チャートで1位を獲得した計43作品の内、女性ソロ・アーティストが1位になったのは、テイラーの『レピュテーション』、カーディの『インベージョン・オブ・プライバシー』、カミラ・カベロの『カミラ』、キャリー・アンダーウッドの『クライ・プリティ』、そしてアリアナの前作『スウィートナー』の5作のみで、その他、24作が男性ソロ・アーティスト、11作が男性アーティストによるバンドやグループのアルバム、残り3作がサウンドトラックだった。
2月12日にDVDとブルーレイが発売されたため、先週のアルバム・チャートで前週の11位から3位にジャンプアップした『ボヘミアン・ラプソディ』のサウンドトラックは、前週を1万近く上回る週間56,000ユニットを獲得し、自己最高位となる2位にランクアップした。クイーンのアルバムとしては、1980年に1位を獲得した『ザ・ゲーム』に続く、2番目に高い記録。代わって3位にダウンした『アリー/スター誕生』のサントラ盤も、先週とほぼ横ばいの51,000ユニットを獲得し、20週連続のTOP10入りを維持している。この2枚は、本日2月25日に開催されている【第91回アカデミー賞】でのノミネート、パフォーマンス効果により、次週はさらにポイントアップが見込める。
4位に初登場したのは、カントリー・デュオのフロリダ・ジョージア・ライン。本作『キャント・セイ・エイント・カントリー』は、2016年8月にリリースした『ディグ・ユア・ルーツ』(最高2位)から2年半ぶり、4作目となるスタジオ・アルバムで、1stアルバム『ヒアズ・トゥ・ザ・グッド・タイムズ』(2012年)から4作連続のTOP5入り、4作連続のカントリー・アルバム・チャート首位獲得を果たした。週間ユニット数は50,000で、そのうちアルバム・セールスが29,000枚だった。なお、前作『ディグ・ユア・ルーツ』の初動ユニット数は145,000で、前3作と比較すると数字は大幅に落ち込んでいる。
続いて5位には、ドレイクのミックステープ『ソー・ファー・ゴーン』が登場。初動ユニット数は45,000で、アルバムの実売は7,000枚、ストリーミングが35,000強だった。ドレイクにとっては、通算10作目の連続TOP10入り。本作は、2009年2月13日に無料配信されたもので、リリースから10周年を記念し、ストリーミング・サービスでの配信がスタートしたため、ランクインした。その後リリースされた今作の楽曲と新曲を収録したEPは、2009年10月3日付のチャートで最高位6位を獲得した。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、3月1日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『thank u, next』アリアナ・グランデ
2位『ボヘミアン・ラプソディ』サウンドトラック
3位『アリー/スター誕生』サウンドトラック
4位『キャント・セイ・エイント・カントリー』フロリダ・ジョージア・ライン
5位『ソー・ファー・ゴーン』ドレイク
6位『Hoodie SZN』ア・ブギー・ウィット・ダ・フーディ
7位『ビアボングズ&ベントレーズ』ポスト・マローン
8位『アストロワールド』トラヴィス・スコット
9位『I Am > I Was』21サヴェージ
10位『チャンピオンシップス』ミーク・ミル
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