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2019/02/20

<ライブレポート>ジュリア・フォーダム、一足早い春の訪れを告げるような涼やかで透明感のある歌声

 1988年発表のシングル「ハッピー・エヴァー・アフター」をはじめ、心温まる名曲の数々で聴く者を魅了するイギリス出身の女性シンガーソングライター、ジュリア・フォーダム。昨年10月にはデビュー40周年を迎える女性シンガー、ベヴェリィー・クレィヴァン、ジュディ・ツークとプロジェクト・ユニットを立ち上げ、デビュー作『Woman to Woman』を発表し話題となったことも記憶に新しく、今なお音楽シーンの最前線で活躍する彼女が1年振りにビルボードライブ大阪で公演を行った。

 今回もピアニスト/プロデューサー/アレンジャーのグラント・ミッチェルらトップ・ミュージシャンを率いてのステージとあり、開演前から客席は期待感に満ちた熱に包まれていた。

 まずはメンバーが登場し、グラント・ミッチェルが旋律を奏で、そこにバンドの音が重なっていく。そのリズムにのせて、大歓声の中、ジュリアがステージに降り立った。小花柄のワンピース、短い金髪を揺らし、ギターをかき鳴らす姿はとても軽やか。涼やかで透明感のある歌声が、一足早い春の訪れを告げるよう。洗練されたメロディを、ジャジーかつアコースティックなサウンドにのせてしなやかに歌い上げるその姿は、時に少女のような瑞々しさを感じさせつつ、成熟した大人の女性ならではのエレガントな魅力も垣間見せていた。

 再びこのステージに立てたことに対する歓びを口にしつつ、おなじみのヒット曲は勿論、近年の代表曲、新曲を織り交ぜながら、ジュリア・フォーダムというシンガーの世界を存分に楽しめるステージとなっており、曲を経る毎に客席からは大きな歓声と拍手が沸き起こる。

 本編ラストでは「一緒に楽しみましょう」という彼女の呼びかけに、オーディエンスが立ち上がり、クラップで応える場面もあった。デビュー30年の時を経て、更に輝き続けるジュリア・フォーダムの歌声に、チャーミングな人柄に、魅了された夜だった。なお東京公演は本日からビルボードライブ東京にて2日間にわたり開催される。

Text By 杉本ゆかり
Photo by Kenju Uyama

◎公演情報
【ジュリア・フォーダム】

ビルボードライブ大阪
2019年2月18日(月)※終了

ビルボードライブ東京
2019年2月20日(水)・21日(木)

詳細:http://www.billboard-live.com/

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