2018/12/18 14:15
アリアナ・グランデの「サンキュー、ネクスト」が5週目の1位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
ミュージック・ビデオのリリース効果で、先週首位に返り咲いた同曲は、今週も5,070万視聴を記録し、ストリーミング・チャートで6週連続の1位、同チャートでも通算5週目の首位獲得を果たした。前週女性アーティストとしては歴代最高の週間ストリーミングを記録しており、ビデオの視聴回数は、公開半月で1億8,000万回を突破している。25,000ダウンロードを記録し、デジタル・ソング・セールス・チャートでは2位をキープ、エアプレイ・チャートでは、先週の11位から5位に大きく順位を上げ、自身11曲目のTOP10入りを果たした。
その「サンキュー、ネクスト」から首位の座を奪った(2018年12月8日付チャート)トラヴィス・スコットの「シッコ・モード」は、今週3位にダウンしたが、代わってホールジーの「ウィズアウト・ミー」が先週の3位から2位にワンランクアップし、最高位を更新している。「サンキュー、ネクスト」を1万以上回る37,000ダウンロードを記録して、デジタル・ソング・セールス・チャートで4週連続の1位に、週間3,220万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでは先週の4位から3位にランクアップした。
女性ソロ・アーティストがワンツーフィニッシュを飾るのは、2017年9月23日~30日付チャートでテイラー・スウィフトの「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」とカーディ・Bの「ボダック・イエロー」が並んで以来、1年3か月振り。テイラーは、2014年にも「シェイク・イット・オフ」とニッキー・ミナージュの「アナコンダ」で同快挙を達成し、さらには自身のタイトル「ブランク・スペース」と「シェイク・イット・オフ」で、1位2位を独占したこともある。
次週は、アリアナが6週目の1位をキープしてホールジーを抑えるのか。ホールジーがアリアナを破り、入れ替わりのワンツーフィニッシュとなる可能性も少なくない。
女性アーティストの快挙といえば、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」も先週の7位から6位に上昇し、最高位を更新している。ホリデー・ソングの最も高い順位は、1958年12月22日付のチャートから4週にわたり1位をキープしたデイヴィッド・セヴィル&ザ・チップマンクスの「The Chipmunk Song」で、続くニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックの「ディス・ワンズ・フォー・ザ・チルドレン」(1990年1月6日付)、ケニー・Gの「蛍の光」(2000年1月8日付)、そして同曲が先週獲得した7位(タイ記録)だったが、それら2曲を上回る、歴代単独2位を今週記録した。
過去のチャートでは、例外を除きホリデー・ソングがHot 100にランクインすることはできなかったが、近年ではデジタル・セールスやストリーミング・ポイントが上昇すれば、ホリデー・チャートのみに分類されることなく、Hot 100にもランクインできるようになっている。今週は、同曲以外にも、アンディ・ウィリアムスの「モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ザ・イヤー」が13位に、ボビー・ヘルムズの「ジングル・ベル・ロック」が15位にそれぞれ最高位を更新するなど、クリスマス・ソングの定番がランクアップを果たしている。
「恋人たちのクリスマス」は、14,000ダウンロードを獲得してデジタル・ソング・セールス・チャートで7位に、2,810万視聴を記録して、ストリーミング・チャートでは6位に、それぞれランクアップした。エアプレイ・チャートは24位とまだ順位は低いが、先週の32位から急上昇しているため、クリスマス本番となる次週はさらなるランクアップが見込める。主要3チャートが順当に伸びれば、TOP3入りも期待できるかもしれない。マライアが過去10年でTOP10入りしたのは、現時点で最後の首位獲得を果たした「タッチ・マイ・ボディ」(2008年)と、「オブセスト」(2009年/7位)、そして「恋人たちのクリスマス」の計3曲。1990年のデビューからは、女性アーティスト歴代最高の18曲が1位をマークしている。
先週の17位から7位にランクアップし、再TOP10入りを果たしたポスト・マローン&スウェイ・リーの「サンフラワー」も、同曲の最高位を更新した。この曲は、12月14日に全米で公開されたアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』のリード・トラックで、11月3日付チャートで9位に初登場し一旦圏外にダウンしたが、映画の公開を受け再び息を吹き返した。デジタル・ソング・セールス・チャートで6位(16,000ダウンロード)、ストリーミング・チャートで13位(週間2,410万視聴)、エアプレイ・チャートでは15位(4,550万回)に、それぞれランクアップしている。
TOP10以下では、前述の3曲の他にもバール・アイヴスの「ホリー・ジョリー・クリスマス」が21位、ナット・キング・コールの「クリスマス・ソング」が24位、ジーン・オートリーの「赤鼻のトナカイ」が27位にランクインするなど、クリスマス・ソングが続々とランクアップしている。また、今週のアルバム・チャートで初登場1位にデビューした、故エクスエクスエクステンタシオンの『スキンズ』から、計9曲(アルバムは全10曲)がデビューしている。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、12月21日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「サンキュー、ネクスト」アリアナ・グランデ
2位「ウィズアウト・ミー」ホールジー
3位「シッコ・モード」トラヴィス・スコット
4位「ハピアー」マシュメロ&バスティル
5位「ハイ・ホープス」パニック!アット・ザ・ディスコ
6位「恋人たちのクリスマス」マライア・キャリー
7位「サンフラワー」ポスト・マローン&スウェイ・リー
8位「ドリップ・トゥー・ハード」リル・ベイビー&ガンナ
9位「ZEZE」コダック・ブラックfeat.オフセット&トラヴィス・スコット
10位「ガールズ・ライク・ユー」マルーン5 feat.カーディ・B
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