2018/08/17
2018年8月16日、アレサ・フランクリンが米デトロイトの自宅で死去した。享年76歳だった。
“クイーン・オブ・ソウル”と呼ばれたアレサ・フランクリンは、米ビルボードのチャートでも偉大な業績を残した。1960年に初登場して以来、73曲を全米ソング・チャート“Hot 100”に送り込んだ彼女は、女性アーティストとしての最多記録を2017年にニッキー・ミナージュに破られるまで40年以上保持していた。
また、ホット・R&B/ヒップホップ・ソングス・チャートTOP10では依然として女性アーティストとして最多(333曲)、同チャート全体でも女性として最多(96曲、内4曲が両面シングルとしてクレジットされているため、ちょうど100曲となる)の記録保持者だ。20曲のNo.1はスティーヴィー・ワンダーとのタイ記録であり、同チャートで史上最多だ。
米ビルボードのチャートに初登場した時、フランクリンは若干18歳だった。「トゥデイ・アイ・シング・ザ・ブルース」が1960年10月24日に当時の“Hot R&B Sides”、現在のホット・R&B/ヒップホップ・ソングス・チャートに初登場、その4か月後の1961年2月27日にThe Ray Bryant Comboとの「Won’t Be Long」がソング・チャート“Hot 100”に95位で初登場した。
フランクリンが最後に“Hot 100”に送り込んだ曲は1998年の「ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン」で、76位が最高位だった。彼女の37枚目のスタジオ・アルバム『ア・ローズ・イズ・スティル・ア・ローズ』に収録されている。
米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”では46枚のアルバムがチャート・イン、内6枚がTOP10入りしている。『貴方だけを愛して/I Never Loved a Man The Way I Love You』(2位、1967年)、『アレサ・アライヴス/Aretha Arrives』(5位、1967年)、『レディ・ソウル』(2位、1968年)、『アレサ・ナウ』(3位、1968年)、『アレサ・ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト』(7位、1971年)、そしてジェームス・クリーブランドとの『至上の愛~チャーチ・コンサート~/Amazing Grace』(7位、1972年)。
フランクリンが“Billboard 200”に最後に登場したのは2014年11月で、『グレイト・ディーヴァ・クラシックス』が13位を記録した。これは1985年の『フリーウェイ・オブ・ラヴ/Who’s Zoomin’ Who?』(13位)に並ぶ29年ぶりの好記録だった。最近では2017年12月にロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラによるアレンジの『ブラン・ニュー・ミー』が米ビルボード・クラシカル・アルバム・チャートで5位を記録、彼女にとって同チャート初登場となり、初めて米ビルボード・チャートに登場してから57年が経過してもなお新天地を切り開いていた。
◎アレサ・フランクリン 米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100” オールタイムTOP20
(曲名、ピーク順位(週数)、ピーク達成日)
1位 「愛のおとずれ/I Knew You Were Waiting (For Me)」 (withジョージ・マイケル) No.1 (2週)、1987年4月18日
2位「リスペクト」 No.1 (2週)、1967年6月3日
3位「待ちこがれて/Until You Come Back to Me (That's What I'm Gonna Do)」 No.3、1974年2月23日
4位「フリーウェイ・オブ・ラヴ」 No.3、1985年8月31日
5位「チェイン・オブ・フールズ」 No.2、1968年1月20日
6位「愛する貴方を失くして/(Sweet Sweet Baby) Since You've Been Gone」No.5、1968年3月30日
7位「スパニッシュ・ハーレム」 No.2、1971年9月11日
8位「明日に架ける橋/ブラン・ニュー・ミー」No.6、1971年6月5日
9位「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」 No. 4、1967年9月9日
10位「フーズ・ズーミン・フー/Who's Zoomin' Who」 No.7、1985年11月30日
11位「デイ・ドリーミング」 No.5、1972年5月6日
12位「シンク」 No.7、1968年6月15日
13位「ザ・ハウス・ザット・ジャック・ビルト」No.6、1968年9月7日
14位「ナチュラル・ウーマン/(You Make Me Feel Like) A Natural Woman」No.8、1967年11月4日
15位「貴方だけを愛して/I Never Loved a Man (The Way I Love You)」No.9、1967年4月15日
16位「小さな願い/I Say a Little Prayer」No.10、1968年10月5日
17位「ロック・ステディ」No.9、1971年11月27日
18位「エンジェル」No.20、1973年9月1日
19位「ドント・プレイ・ザット・ソング」(with The Dixie Flyers)、No.11、1970年11月19日
20位「Sisters Are Doin' It for Themselves」 (withユーリズミックス)、No.18、1985年12月7日
アレサ・フランクリンのTOP20は、ソング・チャート“Hot 100”における実際のチャート・アクションから算出した。期間は2018年8月18日までで、No.1が最大値となる逆ポイント・システムを採用した。時代とともに算出方法が変化しているため、チャートにおけるターンオーバー比率を考慮し時代ごとに調整した。
Aretha Franklin's first appearance on the #Hot100, "Won't Be Long," on Feb. 27, 1961, at No. 95 https://t.co/XRiCMNZawp pic.twitter.com/d0oKymWSq7
— billboard (@billboard) August 16, 2018
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像