2018/07/31 18:46
第15回【世界バレエフェスティバル】の8月1日の開幕に先立ち、7月30日に開幕記者会見が行われ、東京文化会館の舞台上に、前半のAプログラムに出演するダンサーが勢揃いした。
3年に一度のバレエの祭典【世界バレエフェスティバル】。会見冒頭ではNBSの高橋典夫専務理事と、特別協賛の(株)コーセーより小林一俊代表取締役社長が登壇。コーセーはフィギュアスケートやシンクロナイズドスイミング(アーティスティックスイミング)、レニングラード国立バレエ団への長きにわたる協賛をしてきた企業だ。
小林社長は「化粧品というモノを提供するだけでなく、美の創造企業として、バレエを1人でも多くの方に見て頂くことで、美しさの表現や本物の美に触れて欲しいと思っている。また是非若い人にも本物のバレエ、舞台芸術に触れて欲しいと思い、29歳以下の方の為にお安い価格で用意した」と述べ、今回学生券の規模をさらに拡大した“コーセーU29シート”という特別チケットの販売を行ったことを述べた。本チケットは好評を博し、既に完売している。
Aプログラム出演ダンサーがほぼ勢ぞろいしての記者会見では、全ての登壇ダンサーから一言ずつコメントがあった。最初にマイクを握ったのはパリ・オペラ座エトワールであり、バレエ団芸術監督でもあるオレリー・デュポン。「7回目の参加になります。このフェスティバルで踊ることは私の大きな喜びです。友人達、アーティスト達と再び会う機会、新しい作品を発見する場にもなっています」と語り、このフェスティバルが国を越え、バレエというひとつのファミリーが集う場となっていることを思わせるコメントとなった。
他、ボリショイ・バレエを代表するプリマドンナに君臨したマリーヤ・アレクサンドロワ、永遠の妖精と称えられるアレッサンドラ・フェリのカムバック、イングリッシュ・ナショナル・バレエのリード・プリンシパルでもあり芸術監督であるタマラ・ロホと、文字通りきら星のごとくのバレエダンサーが集結した。
印象的だったのは、フェリを始めとした何人ものダンサーが今回の舞台を「佐々木さんに捧げる」とコメントしたことだ。世界バレエフェスティバルの創始者、そして東京バレエ団総監督、日本舞台芸術振興会専務理事でもあった佐々木忠次は、2年前の2016年4月に亡くなった。バレエやオペラ、舞台芸術への国境を越えた尽力が、世界のダンサー達の心を動かしていることを目の当たりにさせられる記者会見となった。今回は創始者の佐々木忠次が亡くなって初めての開催になることから、掉尾を飾るガラを追悼の意味を込めた“Sasaki GALA”と題し、水野美香と東京バレエ団によるベジャールのボレロが予定されている。
既に全幕特別プログラムとして7月27日、28日、にはパリ・オペラ座バレエ団より初参加で気鋭のエトワール、ミリアム・ウルド=ブラームとマチアス・エイマン、そしてイングリッシュ・ナショナル・バレエより大スター、アリーナ・コジョカルと新進気鋭のセザール・コラレスという2組のペアで会場を沸かせた今年の“世界バレエフェスティバル”。これから始まるAプロ・Bプロに加え、8月15日のガラ公演“Sasaki GALA”まで、今夏の異常な暑さを凌ぐ、華やかで熱いダンスフェスティバルになりそうだ。
text:yokano
◎公開情報
【世界バレエフェスティバル】
Aプログラム:2018年8月1日(水)~8月5日(日)
Bプログラム:2018年8月8日(水)~8月12日(日)
Sasaki Gala:2018年8月15日(水)※完売
東京文化会館
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