2018/06/29 16:40
2018年6月28日に公開された、Vanity Fair誌がケンドリック・ラマーに密着して話を聞いたロング・インタビューから、先日受賞した【ピュリッツァー賞】に対する思いやカニエ・ウェストの最近の言動について発言している内容をピックアップした。
ケンドリックの『DAMN.』が2018年【ピュリッツァー賞】<音楽部門>を受賞したが、通常はクラシックの音楽家が受賞するこの部門で、クラシックやジャズではないジャンルのアーティストが受賞するのは初の快挙だった。彼は同賞について、「学校で聞いたことがあったものの一つで、自分がそこに加わるなんて思いもしなかった。アカデミックな世界で評価されるなんて、おっ、これで更なる高みへと行けるなって(受賞が決まった時に)思った。ずっと前にヒップホップで起きるべきことだったんだ」と述べ、「俺らのコミュニティーや文化の外にいる人たちが俺らのことを受け入れ、これが単なる歌詞じゃなくて本当の苦悩であり、俺たちの本当の痛みや人生の実話がワックスに込められているってことに気付くまでに長い時間がかかった」と語っている。
そして彼は、「本当の芸術形式として評価されたということは、自分にとって良かっただけでなく、ヒップホップ全体として嬉しく思う。2パック(トゥパック・シャクール)、ジェイ・Z、ラキム、エミネム、Qティップ、ビッグ・ダディ・ケイン、スヌープ。自分が予想していた以上に人々が実際に聴いているってことが分かる。今日壇上にいた男性を見上げながら、学校に行くために自分の母親にスーツを着せられていたことを思い出してたよ。1ドル・ストアや古着屋で買ったスーツとネクタイだよ、子どもの頃にね」と話している。
カニエがトランプ米大統領を支持する発言を繰り返したり、“奴隷は選択だった”などと主張して物議を醸していることについては、「彼には彼の見方があって、“見解の相違を認め合おう”って感じだから。自分がその気になれば彼と個人的にこの会話をしたって構わない」と長い沈黙の後に発言した。
また、ケンドリックはエミネムに賛辞を送っている。「エミネムは多分史上最高のワードスミス(言葉を巧みに操る人)の一人だ。その理由については色々挙げられるけど、言葉を曲げてるだけだから……。“ザ・マーシャル・マザーズLP”は俺の人生を変えた」と彼は明かしている。
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