2018/05/10 13:30
2018年5月9日、2017年に起きた性的暴行事件に関与したとしてクリス・ブラウンが告訴された。訴えによると、ブラウンは自宅でのパーティで複数の女性に暴行を働くことを共謀、補助、扇動したとして告発されている。
原告側の弁護士、グロリア・オールレッドは記者会見で、「これは自分が今まで見てきた中でも最も恐ろしい性的暴行事件の一つです。匿名を希望する我々の依頼人は、強いられた苦痛により深い精神的外傷を受けています」と語った。
米ビルボードが入手した訴状によると、依頼人の女性“ジェーン・ドウ”は米西ハリウッドの1 OAKで行われたライブを観に行ったあと、ブラウンとラッパーのYoung Lo (ヤング・ロウ、本名ローウェル・グリッソム・ジュニア)に、仕事をしているレコーディング・スタジオでアフター・パーティーをやるから来ないかと誘われた。現地に到着すると、スタジオ内へのスマホの持ち込みをブラウンが嫌うからと彼女の電話が取り上げられた。女性が帰りたいと伝えても返してもらえず、スマホを返してほしいならブラウンの家まで来いと強要された。
ブラウンの自宅ではアルコールや違法ドラッグが客に振る舞われ、女性客には白い粉が入ったカプセルが渡されて飲むよう指示されたという。依頼人の女性もブラウンに、「楽しめるから」とカプセルを渡されたがそれを飲まず、できるだけ人目につかないようにしていたそうだ。ブラウンとグリッソムは銃を複数所持しており、家の中での二人の攻撃的な態度に身の危険を感じたと女性は訴えている。
この女性は母親と普段から頻繁に連絡を取り合っていたため、連絡が途絶えた娘を心配した母親がアプリを使って娘の居所を突き止め、警察に通報した。警察はブラウンの自宅を訪ねたが敷地内に入ることを拒否されたため、そのまま引き返してしまった。
その後もパーティーは続き、嫌がる女性客たちはベッドルームに閉じ込められ、ブラウン、グリッソム、そして二人の友人でツアー仲間とされる別の女性“ドウX”に性行為を強要されたという。オールレッド弁護士は記者会見で、詳細はテレビで放映できないだろうと話していたが、ドアの前にソファを置いて女性客たちが逃げられないようにし、音楽やAVを大音量で流して叫び声などが聞こえないようにするなど、性的暴行が計画的に行われたことが訴状からうかがえる。
ブラウンの自宅の様々な場所で複数回レイプされた原告の女性はようやく解放され、レイプ・トリートメント・センターと警察に行った。オールレッド弁護士によると彼女は刑事事件の捜査に協力しており、一般と懲罰的損害賠償を求めている。
ブラウン、グリッソム、ドウX、そして他数名の被告は、性的暴行、性的暴力 (gender violence)、ヘイト・バイオレンス、暴行、人権行使妨害、意図的に精神的苦痛を与えた、などの罪に問われている。また、ブラウンは事件が発生した地所の所有者として土地所有者責任怠慢の罪にも問われている。
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