2012/08/04
2003年に伝説なるジャック・ブルース、Char、サイモン・カークという組み合わせでライブが予定されていたものの、ブルースの癌治療のために中止に。今回はドラムに屋敷豪太を迎え、ブルースとCharの激突がようやく現実をみた。当日の演奏曲目としては、大方の予想通り全曲がCreamのナンバーとなっており、この日(8月2日)はアンコールを含め9曲が演奏をされたわけだが、各曲において火花を散らすフリーフォームなインプロヴィゼーション(即興演奏)が挿まれているため、曲が少なくとも正味80分強、大変に中身の濃いステージが展開された。
1曲目から、余裕をもった雰囲気の中ステージは始められたが、半ば生音ともいうブルースのベース・サウンドが凄まじい。同じく、殆どPAを通さずである豪太のベース・ドラムが一致をみせれば、会場であるBilboard Liveが揺れること頻りである。音が大きいだけではなく、ブルース特有のグルーヴをも加味しているわけなので、揺れるというよりも場内がシェイクされる感覚だ。彼らリズムセクションに対峙するCharのギターも普段以上に饒舌なフレーズを繰り出し、音のトーン、タイム感などパーフェクトな装いである。彼らとして三者三様、攻撃的にぶつかりあうことはなく、円熟の境地をもってのジャミングであるため、心地よくもスリリングな展開となっていた。
折しものCharが「My Hero!」としてブルースを紹介していたように、偉大なるブルースに敬意を表したアティテュードにも好意が持て、ポジティヴな感情が場内をも支配した素晴らしい一夜もでもあった。
ジャック・ブルース/Char/屋敷豪太 “Absolute Live Japan!!”
Set List
1 Stepping Out
2 N.S.U
3.Crossroads
4 Politician
5 I'm So Glad
6 badge
7 We're Going Wrong
8 Sunshine Of Your Love
Encore White Room
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