2018/04/21
今や日本を代表する若手俳優となった菅田将暉。25歳という若さでありながら、すでに10年近い俳優歴を持ち、映画やドラマでは多数の個性的な役柄を演じている。昨年も『あゝ、荒野』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞するなど、その演技力は各方面で評価も高い。
そんな多忙な俳優活動と並行し、シンガーとしても精力的なのはご存知の通り。本格的な音楽活動は、昨年頭に主演映画とともに話題になったグリーンボーイズでのGReeeeNのカヴァーだが、ソロとしても6月にデビューを果たした。そして、この2月にリリースされた「さよならエレジー」は、ドラマ主題歌ということもあって、今週も12位と上位をキープし続けている(【表1】)。
この曲は、菅田が敬愛する石崎ひゅーいからの提供楽曲で、エモーショナルな歌声が魅力的だ。チャートの構成要素を見てみると、セールスポイント(紫のグラフ)だけでなく、動画再生数(赤のグラフ)やCDのPC読み取り数であるルックアップ(オレンジのグラフ)も上位で横ばいしており、非常にバランスの良い売れ方をしているという印象だ。リリースからすでに2ヶ月経っても下降する気配がないため、ロングヒットの可能性も秘めている。
では、彼がどこまでシンガーとしての立ち位置を確立しているかというと、現時点ではまだ未知数といったところ。3月21日にはアルバム『PLAY』がリリースされて、こちらもチャートインしている(【表2】)。初登場では3位だったが、今週は4週目ということで26位に落ち着いた。「さよならエレジー」の勢いに比べると、セールスポイントは下降気味だ(紫のグラフ)が、ルックアップに関してはリリース日よりも上昇している(オレンジのグラフ)。これはなにを意味するかというと、レンタルの回転が上昇しており、いわゆるグレーユーザーが増えているということ。作品内容が評価されれば、確実にボトムアップにつながる指数ともいえるし、次作にも影響があるはずだ。
菅田将暉はどうしても俳優がメインと思われてしまうが、歌唱力や音楽的な感性も申し分なく、シンガーとしてのポテンシャルは高い。「さよならエレジー」のように映画やドラマの主題歌を手がけ、米津玄師とのコラボ曲「灰色と青」のような話題性の高い楽曲を発表し続ければ、俳優以上の評価を得る可能性も大いにある。福山雅治に迫る俳優兼歌手に成長できるのか、今から楽しみだ。Text:栗本斉
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