2018/04/17 09:50
カーディ・Bのデビュー・アルバム 『インベージョン・オブ・プライバシー』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
本作が獲得した初動255,000ユニットのうち、135,000がストリーミングによるポイント、103,000枚がアルバムの純粋な売上枚数だった。2018年度では、2月17日付でNo.1デビューしたジャスティン・ティンバーレイクの『マン・オブ・ザ・ウッズ』が獲得した293,000ユニットに次ぐ記録で、R&B/ヒップホップ・アルバムとしては、エミネムの『リバイバル』が獲得した267,000枚、ストリーミングによるポイントとしては、カーディ・Bの婚約者であるオフセット率いるミーゴスの『カルチャーII』が獲得した149,000ユニットに続く、2番目に高い数字となる。
女性ラッパーが米ビルボード・アルバム・チャートで首位を獲得したのは、フォクシー・ブラウン、ローリン・ヒル、イヴ、そしてミーゴスの「モータースポーツ」でコラボしたニッキー・ミナージュに続く5人目の快挙となっている。
本作は、現在のところパッケージ(CD、LP)の発売はなく、デジタル・アルバム(ダウンロード)としてのみ販売されている。2018年に入ってからダウンロードとストリーミングのみで1位を獲得したのは、先週首位デビューを果たした、ザ・ウィークエンドの『マイ・ディアー・メランコリー』、エクスエクスエクステンタシオンの『?』、ロジックの『ボビータランティーノII』、そしてミーゴスの『カルチャーⅡ』の4作で、 『インベージョン・オブ・プライバシー』は5枚目のアルバム。
本作からは、HOT100チャートで3週連続の1位をマークしたデビュー曲「ボダック・イエロー」、アルバムの発売直前にミュージック・ビデオが公開されたばかりの「バーティエ・カーディ」(最高14位)、そして今週16位に初登場した「ビー・ケアフル」が大ヒットし、前述の「モータースポーツ」も今尚ロングヒットを記録している。本作のヒットを受けて、「バーティエ・カーディ」や「ビー・ケアフル」もランクアップし、3曲連続のTOP10入りも狙えるかもしれない。
2位には、米カリフォルニア州出身のバンド=サーティー・セカンズ・トゥ・マーズの新作『アメリカ』がデビュー。本作は、2013年発売の『ラヴ・ラスト・フェイス・アンド・ドリームス』以来5年振り、通算5枚目のスタジオ・アルバムで、その前作が獲得した6位を上回る自己最高位を更新した。『アメリカ』の初動売上枚数は54,000枚で、これは2009年リリースの4thアルバム『ディス・イズ・ウォー』(最高18位)が獲得した69,000枚に次ぐ記録。売上が伸びた理由として、ロックバンドお馴染みとなったコンサートチケットとの連動が挙げられる。本作からは、オルタナティブ・エアプレイ・チャートで2位をマークした「ウォーク・オン・ウォーター」や、先週のオルタナティブ・ソング・チャートで8位まで上昇した「デンジャラス・ナイト」などがヒットし、アルバムのプロモーションに繋げた。
ザ・ウィークエンドの『マイ・ディアー・メランコリー』は1位から3位にランクダウンし、ユニット数も52,000まで落ち込んだ。続いて4位にはロングヒット中の『グレイテスト・ショーマン』のサントラ盤(51,000ユニット)、5位はエクスエクスエクステンタシオンの『?』(46,000ユニット)、6位はミーゴスの『カルチャーII』(37,000ユニット)、僅差で7位に『ブラックパンサー:ザ・アルバム』がつけている。
10位にデビューしたのは、米カリフォルニア出身の新人ラッパー=リル・ザンのデビュー・アルバム『トータル・ザナーキー』。初動ユニットは28,000で、ラッパーのアルバムとしては珍しく、セールス(14,000枚)がストリーミングによるポイントを上回った。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、4月18日22時以降予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『インベージョン・オブ・プライバシー』カーディ・B
2位『アメリカ』サーティー・セカンズ・トゥ・マーズ
3位『マイ・ディア・メランコリー』ザ・ウィークエンド
4位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
5位『?』エクスエクスエクステンタシオン
6位『カルチャーII』ミーゴス
7位『ブラック・パンサー:ザ・アルバム』VA
8位『ザ・ワールド・イズ・ユアーズ』リッチ・ザ・キッド
9位『ストーニー』ポスト・マローン
10位『トータル・ザナーキー』リル・ザン
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