2018/04/13 18:00
韓国デビューから10年目、日本デビューから7年目を迎えたSHINeeが、これまでの日本での活動の軌跡を集約した初のベスト・アルバム『SHINee THE BEST FROM NOW ON』を2018年4月18日にリリースする。
オンユ、ジョンヒョン、キー、ミンホ、テミンの5人で構成されたSHINee。自身初となるベスト・アルバムには、日本でのデビュー曲「Replay -君は僕のeverything-」から、今年2月に開催されたドーム公演『SHINee WORLD THE BEST 2018~FROM NOW ON~』で披露された最新曲「From Now On」まで全20曲が収録されている。そこで今回は、SHINeeのターニング・ポイントとなった出来事と、Billboard JAPANの総合ソング・チャートJAPAN HOT100の動向を照らし合わせながら、リスナーとの接触の変化を探るとともに、SHINeeの軌跡を振り返ってみたいと思う。
◎デビュー~日本ツアースタート
2010年の12月、東京・国立代々木第一体育館で開催した日本初の単独公演は1日限り2公演で2万4千人を動員。2008年の韓国デビュー以来、ファンが待ちわびていた日本デビューを発表し、翌2011年6月に韓国でのデビュー曲に日本語詞を乗せた「Replay-君は僕のEverything-」をリリース。同曲は、JAPAN HOT100(2011/07/04付)では、ラジオの再生回数で高ポイントをマークし初登場で総合2位を獲得している。5人によるコーラスワークや歌唱力と、高いダンスパフォーマンス力を兼ね備えたSHINeeは、「音楽、ダンス、ファッションなど全ての分野において現時代に合ったトレンドを提示し、リードしていくチーム」=コンテンポラリーバンドとして、鮮烈な印象を残した。
その後、韓国で既発の楽曲を日本語で歌った「JULIETTE」「LUCIFER」を2か月おきにリリースし、同年12月には華々しいデビューの1年間を集約したアルバム『THE FIRST』もリリースされた。この期間に、東京ドームで行われた『SMTOWN LIVE in TOKYO SPECIAL EDITION』への出演やアパレルブランドのイメージキャラクターとして起用されたこと、さらに『ミュージック・ステーション』や『お台場合衆国2011~めざましライブ~』をはじめとするメディア露出も増えていったことで日本での活動の幅を広げていく。
そして、2012年にはSHINee初の全国アリーナツアー【THE FIRST JAPAN ARENA TOUR 「SHINee WORLD 2012」】をスタート。本ツアー中には、マイケル・ジャクソンの振り付けを担当していたトニー・テスタが振り付けを行った「Sherlock」の日本語バージョンをリリース。ストーリー性のある歌詞に合わせた緻密な構成と独創的なダンスを5人の見事なチームワークで魅せており、ライブでもそのパフォーマンス力に衝撃を受けるとともに、常に進化していくSHINeeのすごさを改めて感じさせられた。
◎日本オリジナルシングルのリリース
「Sherlock」のリリースと自身初の全国アリーナツアーを終えると、同年10月には、洗練されたビートと爽やかなメロディーが印象に残る楽曲「Dazzling Girl」をリリース。同曲はHOT100(2012/10/22付)では2位を獲得しているのだが、シングルのリード曲が初めての日本オリジナルシングルだったこともあり、セールス・ポイントがそれまでに比べて2倍以上となっている。
その後も「1000年、ずっとそばにいて…」や「Fire」といったバラード曲から、ポップでキュートな恋心を描いた「Boys Meet U」、ダンサブルでアッパーな「Breaking News」「3 2 1」などを立て続けにリリースし、表情や個々のキャラクターも存分に発揮していった。この頃には、デビュー当初のピュアで初々しい5人から、成熟したダンスパフォーマンスや歌声が加わり、幅広い表現でメンバー個々としてもグループとしても確立されていた。
◎自身初の東京ドーム公演
そして2014年3月、5人が日本でのデビュー時より目標に掲げてきた単独での東京ドーム公演「SHINee WORLD 2014 ~I’m Your Boy~ Special Edition in TOKYO DOME」がついに実現。激しいダンス曲からしっとりとハーモニーを聴かせるバラード、ソロでのパフォーマンス、観客からのサプライズ、ラストのオーケストラをバックにした大合唱に至るまで3時間半にも及んだ公演は、東京ドーム全体が感動の渦に包まれ、メンバーにとってもファンにとってもかけがえのない時間となった。
ここで、東京ドーム公演の前にリリースされた「LUCKY STAR」(2014/06/25)と、公演直前にリリースされた「Your Number」をHOT100で比較してみると、総合順位のピークは「LUCKY STAR」2位(2014/07/07付)、「Your Number」3位(2015/03/23付)なのだが、「Your Number」ではダウンロードとTwitterのポイント数がぐっと上がっている。このことから、ドーム公演での話題性がパッケージを購入するコアファン以外の層にも広く波及し、楽曲を聴くライト層のリスナーも増えたと推測できる。
◎『2016FNS歌謡祭 第2夜』出演
その後も躍進を続けたSHINeeは、2016年12月に『2016FNS歌謡祭 第2夜』に出演。トニー・テスタが2度目となる振付を担当したダンス・チューン「Everybody」を披露すると、放送後にはTwitterで、「今の誰?! ダンスめちゃめちゃ上手い!」「すごくかっこよかった!」とコメントが相次いだ。
同番組出演後にリリースされたバラード曲「Winter Wonderland」は、2017/01/02付のHOT100で3位を獲得。セールス・ポイントとストリーミング、Twitterで高ポイントをマークしており、フィジカルとデジタルどちらもバランス良くポイントを積み立てている。
2017年2月には5枚目のアルバム『FIVE』を発売し、日本での5度目の開催となった全国ツアー【SHINee WORLD 2017~FIVE】では、同ツアー中の4月4日に日本での100公演を迎えた。
◎ドーム公演での決意~初のベスト・アルバム発売
2017年12月18日、メンバーであるジョンヒョンの急逝というニュースに世界中が悲しみで包まれた。彼の訃報を受けるわずか3日前に発表されていた4年連続のドーム公演は、一度は開催が保留となっていたものの、ファンとの約束を果たしたいというメンバーの意向を汲み、2018年2月に【SHINee WORLD THE BEST 2018 ~FROM NOW ON~】が開催された。涙と感動に溢れ、メンバーの前を向く強い決意も感じられた公演のダブル・アンコールには、SHINeeメンバー5人全員でレコーディングしたと発表された新曲「From Now On」が初披露された。
そして同曲は、HOT100で2018/02/26付で42位、2018/03/12付で30位にチャート・イン。楽曲のリリースはおろか楽曲情報の解禁さえされていないのにも関わらず、ドームでのパフォーマンスが話題となりTwitterの指標のみでチャートに入り、TBS系『COUNT DOWN TV』で紹介される事態となった。最新の2018/04/09付チャートでは順位を上げ、HOT100の14位まで浮上している。さらに、JAPAN HOT BUZZ SONG 3位(2018年4月9日付)にチャート・インし、話題となっている。
このように、SHINeeの軌跡が詰め込まれた初のベスト・アルバム『SHINee THE BEST FROM NOW ON』。改めて数字で振り返ってみると、デビュー当時にしっかりと日本での基盤となるファンとの絆を固め、常にグループとしてアップデートしてきたパフォーマンスで、Twitter、ラジオ、メディアでの話題性を作り、ファン以外のリスナーにも、ダウンロードやストリーミングを通してSHINeeの音楽が波及していったことが窺える。SHINee 5人の“これまで”と“これから”を感じることのできる初のベスト・アルバムを是非手にしてみてほしい。
text:神人未稀
◎「DOCUMENTARY OF SHINee WORLD 2017~FIVE~」(完全初回生産限定盤A・B収録)
ダイジェスト映像:
https://youtu.be/I5o4SOGKKEk
◎リリース情報
ベスト・アルバム『SHINee THE BEST FROM NOW ON』
2018/04/18 RELEASE
<完全初回生産限定盤A(2CD)+(Blu-ray)+(PHOTO BOOKLET)>
UPCH-29297 5,980円(tax out)
<完全初回生産限定盤B(2CD)+(DVD)+(PHOTO BOOKLET)
UPCH-29298 5,480円(tax out)
※スリーブケース付トールサイズデジパック仕様
※PHOTO BOOKLETは限定盤A, B共通
<通常盤(CD)>
UPCH-20487 2,980円(tax out)
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