2018/03/31 12:00
今週のHot100は、米津玄師の「Lemon」が首位を制している(【表1】)。この曲は、2月12日に先行配信がスタートし、3月14日にフィジカルのCDがリリースされた。通常だとこれらのリリースタイミングが最もポイント高くなり、最高位を記録するのだろうが、いずれも強豪に阻まれて1位には届かなかった。そのため、今週は粘り強くポイントを重ねての1位といえる。
この曲の売れ方は、完璧と言ってもいいかもしれない。情報が出始めた1/22付ではツイッターが先行して20位圏内で推移(水色のグラフ)。そして、先行配信のタイミングの2/26付で一気に他のポイントも上昇。セールスデータでは1位、ラジオのオンエア回数でも8位となった。そして、ミュージックビデオが公開されたタイミングの3/12付で動画再生数は1位、フィジカルのCDがリリースされたタイミングの3/26付でルックアップ(CDのPC読み取り数)が1位と、話題性とリリースを絶妙にコントロールしながら上位をキープし、満を持しての今週の1位となっているのだ。
これは、この前のシングル曲「ピースサイン」と比較すれば、さらに進化していることがよく分かる(【表2】)。この時は、ツイッターでの話題先行も波が大きいし、1位となった7/3付以外は、それぞれのポイントのバランスが不安定だ。もちろん、それでも楽曲とアーティストのパワーがあるため上位を推移していたが、「Lemon」に比べるとそこまでの勢いはこのグラフからは感じられない。
「Lemon」の揺るぎないチャートの動向は、今後のロングセールスを約束させるものでもある。きっと、星野源「恋」やRADWIMPS「前前前世」と並ぶロングセラーのヒットソングになる予感がする。Text:栗本斉
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