2018/03/14
2018年3月12日、【ロックの殿堂】入りも果たしているインストゥルメンタル・バンド、ザ・ベンチャーズのノーキー・エドワーズが腰の手術による合併症で死去した。享年82歳だった。
ザ・ベンチャーズは1972年までの12年間で37枚のアルバムをレコーディングし、チェット・アトキンスの「急がば廻れ/Walk, Don’t Run」のサーフ・アレンジ、「Hawaii Five-O」のテーマ、「Perfidia」を含む数多くのヒット曲を生み出し、後進に多大な影響を与えた。
1960年代に自分たちの音楽の範囲を探索し続けたザ・ベンチャーズはサーフ・ミュージックやサイケデリック・ロックを取り入れた。日本でも根強い人気があり、日本のマーケット限定のレコーディングも数枚リリースしている。レコーディング・アカデミーも、「あの国では非常に尊敬されており、全盛期にはザ・ビートルズよりも売れていた」と解説している。
エドワーズは1968年にソロ活動を追求する為にバンドを去った。それからの4年間で数枚のソロ・アルバムをレコーディングした後、1972年にベンチャーズに復帰した。1984年に再びバンドを去った彼は、米テネシー州ナッシュビルで音楽活動を続けた。つい最近までライブを行っていた彼は、その後も時折ベンチャーズとコンサートで演奏していた。
ザ・ベンチャーズは通算で米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”に28枚のアルバムとソング・チャート“Hot 100”に14曲を送り込んだ。「急がば廻れ」は1960年に2位、そしてサーフ・ロックの名曲「Hawaii Five-O」は1969年に4位を記録した。1964年には「急がば廻れ」のアップデート・ヴァージョンが8位を獲得している。
エドワーズとザ・ベンチャーズは2008年に【ロックの殿堂】入りを果たしたが、プレゼンターを務めたジョン・フォガティは、「“急がば廻れ”は“サーフ・ミュージック”になり、その大胆さが世界中のギタリストに力を与えた」とセレモニーで語った。
エドワーズの訃報はザ・ベンチャーズの公式ウェブサイトで発表され、「ザ・ベンチャーズのファミリーはこの喪失を深く受け止めています。彼は60年近くベンチャーズの歴史の一部として初期のベンチャーズ・サウンドの形成と、そのキャリアを成功へと導くのに一役買いました。彼はキャリアを通じて多くの若いプレイヤーに影響を与える程の革新者であり、偉大なギタリストでした」と声明には綴られている。
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