2018/03/02
後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)による約46分間の読書用アンビエント・ミュージック「無謬 / Infallibility」が、本日3/2よりストリーミング配信をスタートする。
本楽曲は、2017年に出版された後藤正文による初めての短編小説集『YOROZU ~妄想の民俗史~』の付録CDに収録された作品だ。『YOROZU ~妄想の民俗史~』は、2014年に『ロッキング・オン・ジャパン』誌で開始した連載を2017年7月に単行本として発売したもので、毎回ある事物をテーマとし、その事物と日本の歴史との関わりを、史実とフィクションを織り交ぜて綴った妄想歴史小説が収められている。
なお、本楽曲はYouTubeでも公開される(https://youtu.be/tI9waCv-tM0)。
◎後藤正文コメント全文
<付録CDに関して:『YOROZU ~妄想の民俗史~』あとがきより抜粋>
最後にもうひとつ。
「読書用BGMを付録としてつけてはどうか」と編集者をそそのかして、BGMには成り得ない「丸ごと、俺」みたいなアンビエントミュージックを巻末に添付させてもらった。
採譜もできなければ再現性もない、ミックスを含めて5回ほどの即興を経て完成した楽曲は、生きることそのものについての比喩だと思う。あらゆる音楽的な間違いが、それもひっくるめて一回性の間違いのなさに回収されている。
死んだ後に何を言っても、人生なんて仕方がないのかもしれない。けれども、そこによく分からない美しさがある。反対に醜さもある。
本来、人間のあれこれを譜面のようなかたちで書き残すことは不可能だ。再現できない。歴史だって同じだろう。
聴いた人たちの脳が溶けることを祈りながら。
後藤正文
◎配信情報
『無謬 / Infallibility』
2018/3/2 Spotify、AppleMusicにて配信スタート
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