2018/03/01 18:00
米テネシー州メンフィス出身。本名はジェームス・ベイカーといい、決して裕福とはいえない環境で7人兄弟の末っ子として育った、現在29歳の新人ラッパー。
14歳のときにノース・メンフィスに引っ越し、当時出会ったテイ・キース(Tay Keith)と共に音楽活動をスタートさせた。そのテイ・キースが「ルック・アライヴ」のプロデュースを担当。ブロックボーイ・JBの他にも、マネーバッグ・ヨーやブラック・ヤングスタなど、メンフィス出身の問題児(?)等の楽曲も手掛けている。
2016年には、『フー・アム・アイ』をはじめ3作のミックステープをリリース。翌2017年も精力的に3作を発表し、その中の『フー・アム・アイ3』収録の「シュート」を使用したダンスがSNSや動画投稿でブームに。注目を集めた絶好のタイミングでドレイクに見出され、彼のレーベル<OVO> と契約し、実質上のデビュー曲として2018年2月9日にリリースされたのが、この「ルック・アライヴ」。
そのドレイクは、楽曲の制作とプロデュースのみならず、フィーチャリング・ゲストとしても参加。同じタイミングでリリースした、自身のシングル「ゴッズ・プラン」が全米チャート首位を独走中だが、同曲や2016年に10週のNo.1を記録した「ワン・ダンス」、昨年ヒットした「パッションフルーツ」など、ここ最近は歌モノが多かった中で、「ルック・アライヴ」では巧みなラップを披露している。いわゆるメインどころはドレイクのパートで、どちらかといえばブロックボーイ・JBがフィーチャー扱いになっているような気もするが、そこはご愛嬌……。
粘りっこくクセの強いドレイクとは対照的に、ブロックボーイ・JBの声は非常にまろやかで聴きやすく、個性を強調しても嫌な感じがまったくない。楽曲は男子受け良さそうなクールなヒップホップ・トラックで、ジューシー・Jの兄であり、メンフィスを代表するラッパー=プロジェクト・パットの「Out There(Blunt to My Lips)」(1999年)の歌詞が一部サンプリングされている。
同日に公開されたミュージック・ビデオは、20日間で4,000万視聴回数を突破。故郷のメンフィスで撮影されたもので、前述のマネーバッグ・ヨーや、元メンフィス・グリズリーズのザック・ランドルフも出演している。この曲でもお得意のシュート・ダンス的なステップをカマしていて、個性的な顔立ちやカラフルなコーディネートなど、ビジュアルの存在感は抜群。ビデオで曲を視聴した方が面白いかもしれない。自身のインスタグラムでも、ダンス動画やファッションなど、ユニークな投稿を連発している。
リリース翌週の米ビルボード・ソング・チャート(HOT100)では6位に初登場し、翌3月3日付のチャートでは5位に浮上した、「ルック・アライヴ」。貧しい生い立ちから巨万の富を築くまでの過程も含め、今後の活躍が楽しみなアーティストではある。ドレイクのみならず、フレンチ・モンタナや、ニューヨーク・ジャイアンツのオデル・ベックハン・ジュニアなども絶賛している、彼の個性や才能も確かなもの。
Text: 本家 一成
◎リリース情報
「ルック・アライヴfeat.ドレイク」
ブロックボーイ・JB
2018/2/9 RELEASE
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