2018/01/27
今週のTop Albumsは、WANIMAのメジャー・ファースト・アルバム『Everybody!!』が首位を獲得。ダウンロードもフィジカルも、2位に大差をつけての圧勝となった。WANIMAはインディーズとしてもすでに実績があり、数々のCMを含めたタイアップに加え、昨年末にはNHK紅白歌合戦にも出演。ライヴもすでにアリーナ・クラスを動員している。すっかりお茶の間に浸透してからのメジャー・デビューとなったというのも異色だ。そして、彼らの強さの秘密を分析していくと、非常にバランスがいいことがよくわかる。
今週6位にランクインした「シグナル」の動きからも、そのことが伝わってくるだろう(【表1】)。この曲はアルバムのリード・トラックで、彼らの今の勢いがそのまま反映されたような疾走感のあるナンバー。最初に大きく動いたツイッターのつぶやき数は先週の14位から今週32位にダウンしているが(水色のグラフ)、ラジオのオンエア回数では1位(緑のグラフ)、動画再生数は11位(アカのグラフ)、ダウンロードやストリーミングなどのセールスポイントもシングルではないのに15位(紫のグラフ)と、いずれもきれいな右肩上がりの線を描いている。情報のアウトプットやプロモーションが見事に連動していることがこのグラフからも伝わってくる。
これは今回に限ったことでなく、以前より彼らはその傾向が強かった。例えば、今週27位にまで再浮上してきた「ともに」は、年末にNHK紅白歌合戦で披露した楽曲(【表2】)。約1年半前にリリースされてからずっとチャートインしているが、ここ最近の動きを見ても、レンタルが好調なことを示すCDのPC再生数の指標ルックアップ(オレンジのグラフ)をはじめ、すべての要素が加算されて上位にランクインされていることがわかる。
コアなロック・ファンからお茶の間までという、誰もが感じているこのWANIMAらしさは、チャートにもしっかりと反映されることが、これらの結果からも伝わるのではないだろうか。Text:栗本斉
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