Billboard JAPAN


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2018/01/24

ハーツ来日&最新AL『デザイア~衝動~』発売記念の最新インタビューが到着「ファースト・アルバムからずっとプリンスの影響はあったと思う」(前編)

 その端正なルックスと耽美なエレクトロニック・サウンドでヨーロッパ全土において絶大な人気を誇る、美しきエレクトロ・ポップ・デュオ=ハーツの最新アルバム『デザイア~衝動~』(国内盤)が本日、2018年1月24日にリリースされた。1月29日にはこの最新作を引っ提げた来日公演を開催するハーツのヴォーカル、セオ・ハッチクラフトへの最新インタビューが到着した。

 また現在、Billboard JAPANでは来日記念特集記事「ハーツ来日記念特集 ~艶やかにエモーショナルに進化するシンセポップ・デュオの歩みを振り返る。」が掲載中。2010年リリースの1stアルバム『ハピネス』が全英チャート4位、英NMEアワード<最優秀新人バンド賞>を授賞するなど鮮烈なデビューを飾り、続く2013年に発表した2ndアルバム『エグザイル~孤高~』でヨーロッパを中心に9カ国でトップ10入りをするなど、不動の人気を獲得している彼らの歩みを来日前に振り返ってみてほしい。

◎ハーツ最新インタビュー(前編)
インタビュー後編:http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/59465

――この『デザイア~衝動~』は、特に方向性を定めることなく、ある一定の期間に、できるだけ様々なタイプのポップ・ソングを書こうとして生まれた曲たちから収録曲を選んだとNMEのインタビューで答えておられました。さすが、バラエティに富んでいるだけでなく、それぞれの曲がどれも素晴らしいわけですが、今回はコンセプトや方向性を決める代わりに、どうしてそういう作り方をしたんですか?

セオ・ハッチクラフト(以下T):というか、今までもそういう作り方をしていたんじゃないかな。それぞれの曲に個性を持たせるためにね。まぁ、時にはじっくりプランを練ることもあるけど。『エグザイル~孤高~』のときはああいう感じのアルバムを作ろうと考えて作った。でも今回は自然の流れに身を任せることにしたんだ。音楽というのはその時感じていることが反映されている。これはこれまでの作品よりもずっとポジティヴなアルバムなんだ。トーン的には前作『サレンダー』に近いものがあるけど、今回は自分たちの違う面を見せたいというのがあった。常に変化しているという訳じゃないけど、同じような曲を何度も何度も書くよりは、曲を書くたびに新しいことをやってみたいんだ。そうするとプロセスが自分たちにとってすごく楽しいものになるんだよね。だから、常に自分たちにチャレンジを課すようにしているよ。

――確かに、過去3作で培ってきたあなたたちらしさと、チャレンジ精神が素敵なハーモニーを奏でるアルバムになりましたが、出来上がってから聴いて、制作中にこんなことを考えていたのか、など自分たち自身に関する新たな発見は何かありましたか?

T:そうだね。よくあることだよ。曲を書いてから「あ、こういう曲を作ったのか」って思ったりね。振り返ってみて気づいたのは、去年アルバムを作っている間に起こった出来事が…何しろ今の世の中は生きづらい。バッド・ニュースが多いし、色んな大変なことが起こっている。スタジオに入るときっていうのは、僕たちにとってはちょっとした逃避になるんだ。だから軽快で自由で気楽な感じの曲調になったんだと思う。逃避としてね。だけど出来上がったものを見てみたら、現実と筋が通っていたんだ。アルバムを作るたびにそういう発見があるね。作ったものを後から理解しようとするというか。(笑)

――アルバムを作り終わったときにカタルシスのようなものを感じはしましたか。

T:そうだね、いつもあるよ。作った後はいい気分になれる。このアルバムは結構早く仕上がって、今はそれを引っ提げたツアー中なんだけど、とてもエキサイティングだよ。ツアーの1ヶ月前にリリースされたばかりだから、曲がまだ自分たちにとってもフレッシュでエキサイティングでね。それに、ツアーに出るとその曲についてもっと多くのことを学ぶことができるんだ。ツアーに出始めてから、曲への理解が深まった気がするよ。コンサートで命を吹き込まれるような感じだからね。

――人々がどういう風にその曲と関わっているかも見られますしね。

T:その通りだよ!それに、曲同士の文脈みたいなものも見えてくるんだ。

――私たちが見えてきたもののわかりやすい例が「ボーイフレンド」で、この曲はまるで、プリンスの”If I Was Your Girlfriend”や”I Wanna Be Your Lover”の大人バージョンのような印象を受けました。この『デザイア~衝動~』は、これまであなたたちの曲に感じることのなかった「プリンスからの影響」を感じる機会が幾度かあったのですが、何らかの形で本作の制作中にプリンスは意識しましたか? 

T:確かにプリンスっぽいよね。というか、ファースト・アルバムからずっと彼の影響はあったと思う。前作『サレンダー』の「ライツ」もその流れで、ソウルがあってダンサブルなフィーリングがある。そのフィーリングを今回はもう少し探索してみようと思ったんだ。「ボーイフレンド」はとにかく楽しい曲を書こうと思って作ったものだけどね。すごく軽快で楽しい曲を書いたらどうなるだろう?と思って。なかなかいいプロセスでできた曲だったよ。沢山の人がアルバムの中でもお気に入りだって言ってくれているんだ。今までやってきたものとはちょっと違ったタイプの曲だしね。

――他にも、「素晴らしいポップ・ソング」を書くにあたって、今回意識した過去のミュージシャンは誰かいましたか? その理由は?

T:そうだね、マイケル・ジャクソンとかデヴィッド・ボウイ、勿論プリンスも。影響の元はふたりとも結構似ているんだ。と言ってもふたりともあらゆるタイプの曲を聴いてきているから、それぞれの曲が全く違うものになるんだけどね。あらゆるところからアイデアを引き出すようにしているんだ。エネルギーやパワーがあるポップ・ソングだったら何でもインスピレーションにしているよ。


◎リリース情報
アルバム『デザイア~衝動~』(国内盤)
2018/1/24 RELEASE
SICP-5657 2,200円(tax out.)
※国内盤ボーナス・トラック3曲収録 
※歌詞・対訳・解説付き

◎公演情報
2018年1月29日(月)
マイナビBLITZ赤坂
OPEN 18:00 / START 19:00
公演詳細: http://www.livenation.co.jp/

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