2018/01/05
2017年12月28、29日大阪・インテックス大阪にて、大阪のラジオ局・FM802が主催する毎年恒例のロック大忘年会「FM802 RADIO CRAZY」(以下、レディクレ)が開催された。出演アーティストは2日間で全60組以上。会場は4つのステージに分けられ、ライブはもちろんのこと、ラジオ局ならではの特別ステージも展開。会場には2日間で約4万人が集まり、今年一年を締めくくる大イベントを大いに楽しんだ。初日に続き、音楽好きたちの年納めにふさわしい、ロック塗れの二日目の模様をお届け!
一番大きなステージとなるZ-STAGE、トップバッターはFM802でレギュラー番組を担当するなど縁の深いBLUE ENCOUNT。会場いっぱいの観客を観て感動しきりの様子で、ラジオと人との繋がりに感謝の思いを込めて「もっと光を」など希望に満ち溢れたナンバーを届ける。中盤にはクリープハイプが「2017年の先へ行きましょう」と、1曲目「HE IS MINE」から濃厚な世界観を体感させる。そしてレディクレ初出演にして、この日最年長の出演者となるSpitzは1曲目「空も飛べるはず」からバンドの存在感をこれでもかと見せつけてくる。いきなりの名曲披露に会場からは大きな歓声が沸き起こり、バンドが紡ぐ音の引力の強さに誰もが無条件で引き寄せられているのが伝わる。さらに、ステージ中盤にはまさかのポルノグラフィティ「アポロ」をカバー!「若ぶってカバーしたけど、ポルノ~も若くない…」と笑いを誘いつつも、次曲「楓」ではじわりと心に染み入る楽曲で観客を陶酔させる。その後もバンドサウンドの強みを活かした楽曲陣でバンドの確固たる存在感を知らしめ、ラスト「ヒバリのこころ」まで圧巻のステージで楽しませてくれた。続くSuchmosは一昨年の初出演から着々と実力を高め、今年最大規模のZ-STAGEへ登場!「疲れた体に回復の呪文をかけてもよろしいですか?」と「YMM」や完成したばかりの新曲など、ご機嫌なサウンドでフロアを沸かす。そして、このステージのトリとなるASIAN KUNG-FU GENERATIONへ。「サイレン」から始まったステージは終始攻めの姿勢を崩さず、楽曲が進むたびに存在感を大きく打ち出し観る者を圧倒。「音楽は自由に自分らしく楽しんで」と思いを語り、新旧織り交ぜた名曲たちを披露。アンコールにはKANA-BOON谷口鮪も登場するなど、遊び心溢れるステージで幕を閉じた。
R-STAGEでは朝一番からPOLYSICSが朝のラジオ体操よろしく、シャキっと体を目覚めさせるテクノ×ロックを響かせ、GRAPEVINEは美しくも緻密に作りこまれたロックサウンドで観客を酔わす。イベント中盤にはハナレグミとふじファブリックよるスペシャルユニット“ハナレフジ”が登場。互いの楽曲を披露するだけでなく、メドレーでは小沢健二の「今夜はブギーバック」やSUPERBUTER DOG「FUNKYウーロン茶」などを届ける。まさかまさかの楽曲展開に観客からは感嘆の声が漏れ聞こえる。そしてこのステージのトリはフラワーカンパニーズ! 2018年で結成29年を迎える彼ら、バンドの車の走行距離が月まで届くほどと根っからのツアーバンドであることを語り、新曲「ハイエース」をじっくりと聴かす。その後も、「2017年、年納め踊れるか!」と、「真冬の盆踊り」など心沸かす楽曲陣で楽しませてくれた。
L-STAGEではトップバッターのLAMP IN TERRENが深みのあるスモーキーな歌声で心象風景を音にして見せると、続くTHE BAWDIESは「心の大掃除をしにきました!」と、垂涎もののR&Rサウンドや気迫のシャウトで観客を熱くさせる。そしてステージ中盤にはライブでお馴染みの小芝居をFM802 DJ落合&鬼頭とコラボ! どのステージでもサプライズでコラボステージが披露されるので、オーディエンスらは次にどのステージを観ようかとタイムテーブルを熟考しながら楽しげな表情を見せているのが印象的だ。イベント中盤には、ゲスの極み乙女。が2年ぶりにレディクレに登場!自由度の高いプレイ、スマートなメロに魅せられ、フロアは常に熱気昂る状態に。さらに、sumikaや04 Limited Sazabysは喜怒哀楽を詰め込んだ楽曲陣で2018年に期待高まるステージを披露してくれた。
そしてこの日のLIVE HOUSE Antennaは終始入場規制がかかるステージが連続し、出演アーティストへの期待度の高さをこれでもかと体感させられた。FM802の各番組内でも2017年を通して常に楽曲がオンエアされていたこともあり、CHAIのステージはスタート1時間前から規制がかかるほどの人気ぶり! ポップでいて芯のある、絶妙なさじ加減を持つサウンドや癖になるMCもたまらなくツボを突いてくる♪ 車のCMソングに選ばれるなど、2018年ブレイク間違いなしと謳われるNulbarichは枠にはまらない自由なサウンドでフロアを揺らす。Yogee New Wavesや2も音楽に懸ける思い溢れるステージを見せつけ、ライブが終わるとすぐさまアーティスト情報を探る観客の姿も少なくなかった。
もちろん、この日もライブ以外にも数多くのステージが展開された。縁日や飲食ブースが展開されたmHz HALL内にある境内サテライトスタジオでは番組公開収録のほかに、「FM802弾き語り部」のライブも披露。松本大(LANP IN TERRN)が局内での番組出演時に弾き語りライブを披露することから始まったこの活動。オーディエンスの前では2回目を迎えるこのライブ、28日に松本大、山内彰馬(Shout it Out)、渡井翔汰(Halo at 四畳半)、Reiが、そして29日には松本大、片平里菜が出演。それぞれが自身のオリジナル曲などを弾き語りで披露し、いつもとは違う“歌の本質”に触れるステージで楽しませてくれた。
2日間すべてのステージを締めくくるのは、L-STAGEのキュウソネコカミ!フロアは入場規制がかかっていることもあってか、広いステージながらもライブハウスにいるかのような熱気と湿度が襲う。MCでは「同じ空気吸って生きてる関西、好きやぞ! 上京組には負けへん!」と、“関西のフェスに関西のバンドがトリに出演する”ことへの嬉しさとプレッシャーを語るヤマサキセイヤ。2013年から5年連続で本イベントに出演している彼らだが、なぜか毎年出演時間の裏が大物バンド…。それでも「いつか力を認めさせてやりたい!」と、フルスロットルでステージを走り抜ける彼ら。アンコールではFM802のDJ陣も登場し、キュウソがレコーディングし、FM802のみでオンエアされた「クレイジーマンのテーマ」を大合唱♪「また来年も会いましょう!」と、全ての出演者の思いを代弁するように思いを叫び、2日間に渡って繰り広げられた全てのステージが幕を閉じた。
例年以上に盛りだくさんの内容で賑わった「FM802 RADIO CRAZY」。実はイベント当日、楽屋裏に設置された特別スタジオからは生放送も実施され、ライブを終えたばかりのアーティストが出演するなど“生の声”も届けられていた。そして、イベントの盛り上がりは2018年にも続いていく。1月8日にはイベント当日に収録されたライブ音源のみで送る特別番組「FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY―RADIO de LIVE CRAZY―」を放送予定。番組はスマホアプリ「radiko」でも聴くことができるので、関西の人はもちろん全国のロック好きはぜひチェックしてほしい!
そして「FM802 RADIO CRAZY」は2018年で開催10周年を迎える! どんなアーティストが出演し、どんなサプライズが待っているのか。2018年の開催に今から期待が高まる!!
写真提供: FM802
Text by 黒田奈保子
◎イベント情報
【FM802 RADIO CRAZY】
インテックス大阪
2017年12月28日(木)、29日(金)(終了)
イベントURL:https://radiocrazy.fm/
オフィシャルTwitter:@FM802RADIOCRAZY
◎番組情報
FM802にてライブ音源特番決定!
ライブ音源のみでおくる生放送!
『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY -RADIO de LIVE CRAZY-』
放送日時:1月8日(月・祝)
https://radiocrazy.fm/
第1部 19:00-竹内琢也&鬼頭由芽
第2部 21:00-落合健太郎&土井コマキ
第3部 24:00-浅井博章&加藤真樹子
※出演アーティストサイン入りTシャツプレゼント!
FM802 は「radiko」アプリで無料でクリアでキレイに聴けます
http://radiko.jp/#802
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