2017/12/19
最新アルバム『がらくた』を携えた全国アリーナ&5大ドームツアー【WOWOW presents桑田佳祐 LIVE TOUR 2017 「がらくた」 supported by JTB】を開催中の桑田佳祐。日本中を熱狂させてきた同ツアーだが、いよいよ終盤戦に突入! 残すところ12月16日と17日 京セラドーム大阪、23日の札幌ドーム、そして30日と31日の横浜アリーナでの最終公演となった。
男性ソロアーティスト史上初となる2度目の5大ドームツアーとしても注目を集めている同ツアー。11月12日の東京ドーム公演では、会場に駆け付けた約5万5千人のファンに向けて「2年ぶりに東京ドームさんのステージに立たせて頂きました。皆さん、全国から来て頂いて、遠路はるばる来て頂いた方もいらっしゃると思うんですけれども、本当にありがとうございます! ありがとね! (前回のサザンでの東京ドームライブから)あっと言う間に2年経っちゃって、60過ぎてしまいました。今日の為に私は体調を整えて参りました。万全の状態で臨もうと思いまして、2週間ほど前、内視鏡検査をして参りました(笑)。大丈夫でした。皆さんが日頃声援をくれているおかげです。ありがとう!」と感謝の言葉を告げると、観客から笑いと温かい拍手が巻き起こった。最新アルバム『がらくた』から「簪 / かんざし」「大河の一滴」や「60歳を過ぎても、まだまだ“ひよっこ”!」とNHK連続テレビ小説『ひよっこ』の主題歌「若い広場」など披露しつつ、往年の代表曲やヒットナンバーも惜しみなくオンパレード。
2015年5月、サザンオールスターズの全国ツアー【おいしい葡萄の旅】で東京ドーム公演を行った際には「これから私たちが60を過ぎ、70を過ぎ、あっと言う間に歳を取ると思うんですけど、いつまでやってられるか分かんないけど、命続く限りやらせて頂きたいと思います」「これからも一生付き合ってね!」と生涯現役宣言とも受け取れる圧倒的なライブを繰り広げてくれたが、あれから2年、その言葉に嘘偽りがないことを証明するような一大音楽エンターテインメントショーを思い存分堪能させてくれた。
また、ソロ30周年の軌跡が詰まった「悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)」では、ステージ上のスクリーンに30年前から今日に至るまでの桑田佳祐の写真が映し出される演出も。本日披露された楽曲群の歴史はすべてこのソロデビュー曲から始まっていることもあり、この演出は「悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)」のみならず公演全体に味わい深さをもたらした。会場が一体となってはしゃぎながらシンガロングできるナンバーから、桑田佳祐の切なくエモーショナルな歌声に涙せずにはいられないバラードまで、どの楽曲も人生賛歌のように感じ取れたのは自分だけではあるまい。桑田佳祐がソロ30年の歴史で表現してきた夢も愛も哀愁もエロスもすべてが我々の人生と重なっていく、そんな他では味わえない格別な時間が【WOWOW presents桑田佳祐 LIVE TOUR 2017 「がらくた」 supported by JTB】では流れていく。
なお、桑田佳祐は、年明け2018年1月3日に30周年記念ベスト・ミュージックビデオ集『MVP』をリリースする。全国ツアー【がらくた】も前述した通り大晦日まで続くが、『MVP』のリリース日と同日にWOWOWプライムにて同ツアーの模様がオンエアされるので、会場に足を運べた人も運べなかった人もぜひチェックしてみてほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:岸田哲平
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