2017/12/10 12:00
まずは、3位に上昇した[Alexandros]の「明日、また」(【表1】)。11月29日リリースだが、ラジオのオンエアが解禁された後の11/13付では早くもラジオのオンエア回数が19位となり、その後も上位を推移している。この結果に追随するようにツイッターのつぶやき数が徐々に上がっていき(水色のグラフ)、今週セールスポイントに集約したという形だ。
実は、チャート上位のアーティストにはこのパターンが比較的多く、4位に上がってきたaikoの「予告」もほぼ同様のグラフを描いている(【表2】)。リリース日は同じだし、まず最初にラジオのオンエア回数が先行して盛り上がっている(緑のグラフ)。彼らは音楽性やスタイルにはあまり共通項はないが、ある程度のキャリアを積んできた実力派ということや、ラジオをメインとしたマスコミからの支持が大きいところなどは非常に似ている。だから、ある意味安定したチャートアクションといってもいいだろう。
実は、このパターンに当てはまると、自ずとこの先の展開が見えてくる。まず、ラジオはあくまでも旬の媒体なので、間違いなくオンエア回数は減っていく。そうなると、同じようにその他の指標も下がっていくだろう。しかし、ロングセラーになる楽曲は、この盛り上がったタイミングでリスナーの心をつかみ、動画再生数やツイッターのつぶやき数につなげるていく。これができるかどうかで、長く売れ続けるかどうかが決まるのだ。簡単なことではないが、バトンリレーのように指標をつなげていくことで、ロングセラーとなり、ヒット曲、代表曲へと評価が高まっていくのだ。Text:栗本斉
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