2017/11/22
スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンが、今年9月に死去した故ウォルター・ベッカーのエステート(遺産管理団体)を相手取り、バンドの所有権などを巡って訴訟を起こした。
2017年11月21日に米ロサンゼルス郡地裁に提出された訴状によると、スティーリー・ダンの創立メンバーによって1972年に交わされた相互売買契約では、メンバーが辞めるか死去した場合、そのメンバーの割り当て分をスティーリー・ダンが買い取ると定められている。
フェイゲンの弁護士は、「2010年代にはフェイゲンとベッカーだけがこの相互売買契約に署名した当事者で、シェアホルダーとして残っていた。ベッカーが亡くなった4日後、2017年9月7日に被告のベッカー側がフェイゲン宛に、“1972年10月31日の時点で交わされた相互売買契約は拘束力や効果がないということを通告する”という内容の手紙を送付してきた」と訴状で述べている。
また、この手紙にはベッカーの未亡人をスティーリー・ダンの役員に任命させ、50%の所有権を要求する内容も含まれていたと訴状に記載されている。フェイゲン側によると、ベッカー側が現在スティーリー・ダンのウェブサイトを運営しており、その管理権を手放すことも共有することも拒んでいるそうだ。
フェイゲン側はさらに、グループのビジネス・マネジメント会社、<Nigro, Karlin, Segal, Feldstein & Bolno>(NKSFB)を相手取り、記録を隠蔽したとして事実報告を求める訴訟を起こしている。
「NKSFBがスティーリー・ダンの代理人として法律事務所を雇い、フェイゲンに伝えていなかったことが最近になって明らかになった。被告のベッカー側がスティーリー・ダンに敵対する立場をとり、被告のベッカー側がNKSFBを雇っている今、原告の利益を守る為に十分かつ完全な事実報告が必要である」とフェイゲンの弁護士は述べている。
フェイゲン側は100万ドル(約1.1億円)以上の損害賠償と、1972年の相互売買契約が有効かつ法的強制力があり、彼がスティーリー・ダンの名前と関連する全ての権利の唯一の所有者でことを確認する判決を求めている。
「この訴訟は契約と、その契約の法的強制力と、スティーリー・ダンの存続に関するものです。契約は見るからに明確であり、この訴訟が迅速に解決されることを願っている」とフェイゲンの弁護士はハリウッド・リポーターに語っている。
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