2017/10/23
故ジョージ・マイケルのドキュメンタリー『ジョージ・マイケル:フリーダム』が2017年10月21日に全米で放送された。彼が直接関わり、遺作となった90分の作品は、1990年の2ndソロ・アルバム『リッスン・ウィズアウト・プレジュディス Vol.1』がリリースされる前後の時期に重点が置かれ、契約解除を求めてソニー・ミュージックと争った裁判についても描かれている。
ジョージは2016年12月25日に突然死去したが、マネージャーのデヴィッド・オースティンによると、亡くなる2日前まで制作に関わっていたそうだ。「ジョージは23日にも編集作業をしていたよ。直前までナイル(・ロジャース)がロンドンの家に来ていた。まあそんなところだ。(そして)クリスマスがやってきたんだ」と彼は振り返っている。
このドキュメンタリーの元々のアイディアは、10月20日に再発された『リッスン・ウィズアウト・プレジュディス Vol.1』のプロモーションとして始まった。デヴィッド・フィンチャー監督が撮影した「フリーダム!’90」のミュージック・ビデオの35mmフィルムが75,000フィート分もソニーの保管庫から見つかったことも一つのきっかけだったが、その後どんどんスケールが大きくなっていったのだと、プロジェクトの共同監督を務めたオースティンは説明している。「ジョージが不足分を補っていく内に雪だるま式に膨れ上がって、ずっと大きな作品になっていったんだ」と彼は言う。
オースティンはまた、1993年にエイズ関連の合併症で亡くなったジョージのブラジル人の恋人、アンセルモ・フェレッパが映っているホームビデオのカセットを大量に発見した時のことを覚えていると明かしている。「(彼の映像を)ジョージがどの程度ドキュメンタリーに入れたいか分からなかったから」私生活についてはとても慎重に扱ったそうだが、二人の話はドキュメンタリーに感情的な深みを与える結果となった。
ジョージが生前滅多に応じなかったロング・インタビューも本作には含まれている。BBCラジオの司会者、カースティ・ヤングと2時間半もトークした彼の衝撃的で、心を打つ率直さが作品の随所に散りばめられている。
作品の最後の方で別のインタビュアーに、事実上自分の追悼文を書くよう促されると、ジョージは、「僕は最後のビッグなポップスターの一人として覚えておいてもらいたいな、ある程度の華やかさがあったというような意味でね。でも実際に大事なのは曲だけで、人が僕のことを誠実さみたいなものを持っていた人物だったと思ってくれればいいな」と答え、恥ずかしそうに笑いながら、「ありえないだろうけどさ」と話している。
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