2017/10/17
2017年10月15日にビョークが自身のFacebookでデンマーク人映画監督に現場で嫌がらせを受けたことがあると告白した投稿について、ラース・フォン・トリアー監督が反論している。
彼女は名指しこそしなかったものの、対立した監督がデンマーク人だったことは明記しており、数本しかない彼女の出演作でデンマーク人監督によるものは2000年の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』しかないことから、フォン・トリアーの名前が報じられていた。
ビョークは投稿で、「監督が女優に触り、嫌がらせをしてもいいのは当たり前で、映画界はそれを許容していることに気づいた」と当時を振り返り、「私がこの監督を何度も拒むと、彼はふてくされて私を罰し、まるで私の方が気難しいかのような見事な錯覚の網をスタッフの間に作り上げた」と自身の体験を綴った。
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』撮影時にビョークと監督との間に確執があったことは有名で、一時期彼女は現場を離れ、降板も辞さないと言明する程深刻だったが、完成した映画は【カンヌ国際映画祭】で最高賞<パルムドール>を受賞し、ビョークは<主演女優賞>に輝いた。彼女が作曲し、フォン・トリアーが作詞した主題歌の「I’ve Seen It All」も【アカデミー賞】にノミネートされるなど、高く評価された。
フォン・トリアーは10月16日、ビョークによる告発の内容をデンマークの新聞で否定した。監督はビョークと現場で激しく対立したことは認めたが、彼女の演技は素晴らしかったコメントしている。ただ、当時の対立の原因については相変わらず不明なままで、正式な声明も出していない。
また、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のプロデューサーの一人で、フォン・トリアーと映画製作会社ツェントローパを設立したPeter Aalbaek Jensenもビョークの告発には驚かされたと言い、「私が覚えている限りでは、私たちの方が被害者だった。あの女はラース・フォン・トリアーと私と私たちの会社を合わせたよりも強かった」とJylannds Posten紙に話している。
ニコール・キッドマンやシャルロット・ゲンズブールなど、フォン・トリアーと仕事をしたことがある他の多くの女優たちは監督を称賛し、嫌がらせなどは受けなかったと発言しているが、ビョークは、「私と対立してからの彼は女優たちともっとフェアで有意義な関係を築いているようなので、希望はある」と綴っており、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』以降の監督作に関しては女優の待遇が改善されたようだと示唆している。
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