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2017/05/30

『ストレンジャー・シングス』作曲家コンビ、シーズン2やテーマ曲の影響源を語る

 1980年代のインディアナ州が舞台のNetflixオリジナル・SFホラー・ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』。カイル・ディクソンとマイケル・スタインが手がけた脈動する不吉なテーマ曲は、2016年7月にシリーズが配信されてから瞬く間に話題となり、通常とロング・ヴァージョンを合わせて340万回以上オンデマンド・ストリーミングで再生されている。

 ドラマのシーズン2が2017年10月31日(ハロウィン)に公開されることが決まっているが、二人は再び音楽を担当している。あの『ツイン・ピークス』など、数々の有名なテーマ曲にも匹敵する作品を生み出した彼らだが、「そういうインパクトのある音楽にしたかった」とスタインは語っている。彼らの独特で薄気味悪いサウンドは、タンジェリン・ドリームなどのシンセ音楽のパイオニアたちの作品からも影響を受けている。

 シーズン1では台本を読み、コンセプト・アートを見ながら作曲した二人だが、シーズン2では最終ディレクターズ・カットを見ながら劇伴を作曲しているとのこと。これはショーのクリエイターであるダファー兄弟が求めているものが分かるようになったことと、作曲家の二人が多忙になり、時間的な制約ができたことが理由だ。ドラマ音楽を手がけた効果で二人が所属しているシンセ・バンドSURVIVE(サバイブ)の人気も急上昇している。

 スタインは、「バンドの人気が出たおかげで、概念的なものに時間をかけられなくなってしまったんだけど、何が有効で何に反応してもらえるか大体見極められるようになったと思う。シーズン1では編集で変更された部分の頭出しをいくつかやり直す必要が出てきて、僕たちは余計な作業を強いられたんだ」と話す。しかし、ダファー兄弟と仕事をする内に、作曲家の二人は必要とされているものへの勘が研ぎ澄まされたそうだ。ディクソンは、「今シーズンはまだボツを食らってないな。前シーズンではあったんだ。最初の学びの段階を乗り越えたら段々楽になりつつあるかな」と話している。

 シーズン2の内容については口を固く閉ざしている二人だが、「ギターを取り入れる必要がありそうなキャラクターがいるのかどうかは知らないよ」とスタインは冗談を飛ばしつつ、音楽に関しては相変わらずシンセを多用したサウンドになりそうだと認めた。そして13歳の少女マックスやポール・ライザー演じる科学者らの新キャラクターのために作曲するのを楽しんでいることを明かした。ディクソンは、「誰かが部屋に入ってきた時にかかるような強烈なテーマは必要なくて、どちらかと言えばトーンやムードが大事」と話している。