2017/05/30
故クリス・コーネルが死去してから2週間、その間メガデス、ハートのアン・ウィルソン、ガンズ・アンド・ローゼズ、ライアン・アダムスら多数のアーティストがサウンドガーデンやオーディオスレイヴの曲をカヴァーし、彼の死を悼んだ。ローリング・ストーンの最新号では、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンやオーディオスレイヴのトム・モレロ、ナイン・インチ・ネイルズ(NIN)のトレント・レズナー、システム・オブ・ア・ダウンのサージ・タンキアンがコーネルとの最後の交流について話している。
コーネルとはオーディオスレイヴで2001年から2007年まで一緒に活動していたギタリストのモレロは、今年1月に【Anti-Inaugural Ball】(大統領就任反対舞踏会)で一夜限りの再結成を果たした際のやりとりを明かした。「ライブの後、一緒にくつろいでたんだよ。笑ったり、写真を撮ったり。あいつが俺に最後に言った言葉は、“すげー楽しかったよ。またいつかやりたいな。いつでも連絡してくれよ”だった。俺も、“そうだな、なんとかしようぜ”って」と最後となってしまったコーネルとの会話を振り返った。そして、「信じられないんだ。悲嘆の段階がどんなものか知らないけれど、俺はまだごく初期だと思う。何かの間違いのような気がまだしてるんだ。コーネルがメールか電話で、“俺は大丈夫。悪かったな。大騒ぎになっちまったけど、もう大丈夫だから”って連絡してきてくれるんじゃないかって」と語った。
タンキアンが最後にコーネルと一緒に時間を過ごしたのは3月25日に開催されたエルトン・ジョンの70歳の誕生日パーティーだった。「並んで座って長話をした」という彼は、コーネルは間近に迫ったサウンドガーデンのツアーが楽しみで仕方ないと話していたと明かした。「彼には予定があったんだ」と彼は断言する。
その数週間後、タンキアンはアルメニア人虐殺を描いた映画『The Promise(原題)』のプレミア上映でコーネルを見かけた。二人とも映画のサウンドトラックに関わっていたからだ。「彼は元気そうだったよ。取材もこなしてた。健闘してたよ」とその時の様子を振り返る。そして彼は、「彼の死を“グランジの呪い”として祭り上げようとする輩が出てくると思うけど、それは間違いだと思う。(コーネルは)52歳だったんだ。彼が若かった頃やその後の人生で苦悩を感じていたとしても、その森はうまく通り抜けたんじゃないかな」と話している。
NINのトレント・レズナーは、過去にコーネルがティンバランドと出した2009年のアルバム『スクリーム』を酷評した件について触れた。彼は、Twitterでアルバムをこき下ろした直後に後悔したとローリング・ストーンに話している。「クリスがあのアルバムを出したことにすごくショックを受けたんだ。“あいつはこんなものを作るべきじゃない。現代で最も優秀なヴォーカリスト・ベスト10の中の一人なのに”って思ったから」と彼は当時の心境を明かす。
2014年にNINがサウンドガーデンと一緒にツアーをする前、レズナーはコーネルにメールで謝罪した。「あいつはすごく冷静で、寛大だった。“過去のことだ。どうでもいい。前に進もうぜ”って言ってくれた。あのツアーで会った時のクリスは、実にしっかりとしたジェントルマンだった」と彼は振り返っている。
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