2017/04/24 10:42
関ジャニ∞によるテレビ朝日の音楽バラエティ番組『関ジャム完全燃SHOW』が4月23日に放送。ゲストに今年デビュー20周年を迎えたゆずの北川悠仁&岩沢厚治と、彼らの多くの楽曲に携わっている音楽プロデューサー蔦谷好位置が出演した。
スタジオトークのテーマは「アレンジ」。これまでに何度か同番組にも“講師”として登場し、ゆずの楽曲のアレンジも手がける蔦谷だが、実はゆずの2人とは同い年であり10年来の関係だという。今回はゆずが蔦谷とタッグを組んだ2009年大ヒットシングル「虹」を例に、楽曲の制作過程をそれぞれの立場から徹底解説。楽曲制作において、スタート地点となる「曲のテーマ決め」について、ゆずの北川は「日常の中で思いついたもの=Aパターン」「お題をもらって書くもの(タイアップ曲)=Bパターン」の2つに分けられるとし、「虹」は最終的にタイアップ曲となったもののスタートはAパターンだったと明かす。
続いて作詞作曲段階においては、2人はLINEで音源を送り合っていることや、ゆずの音楽のベースとなる「アコースティックギター、ハーモニー、譜割り、歌詞」を2人できっちり詰めてから次の段階へ進むというこだわりを語り、「虹」のデモ音源も公開。シンプルなサウンドながら、完成版にひけを取らないコーラスワークに驚くスタジオのメンバーたち。その完成度の高さには思わず、ゆずの2人も「思ったよりいいね!」と自画自賛してしまう一幕もあった。
こうしてできあがったデモ音源をもとに、楽曲制作はアレンジの段階へと移りプロデューサー蔦谷の元へ。蔦谷は、はじめて「虹」のデモ音源を聴いた際、「勝利を掴む」力強いイメージと同時に「葛藤」も感じたという。それらのイメージを様々な音を使って楽曲に落とし込んでいくのがアレンジ作業=蔦谷の腕の見せどころだ。「虹」のもつスケール感や勇壮感を演出するために、バスドラム(キック)のほか、足踏みをする音を入れるというアイディアを思いついたという蔦谷。このとき北川はアフリカに滞在しており、そこで自身の足踏みの音を録音して蔦谷に送ったという驚きのエピソードも。この音を何層かに重ね、数人が歩いているかのような厚みのある“足音”となったものが、完成版の音源には使用されており、足音だけを抜き出した音源もスタジオでオンエア。今回のメインテーマであるアレンジについて北川は「曲は子供、自身で完結することもできるが、違う視点からその可能性を広げてあげたい。」と話し、プロデューサーとは「曲を育てていくつもりで一緒に作業する」と明かした。
また、あるとき北川がタイアップ用の楽曲制作を自身のスキルで安易に乗り切ろうとした際、そのデモ音源を聴いた蔦谷にホテルの朝食に呼び出され「魂のこもった曲を聴かせてくれ!」とアツく諭されたというエピソードも。結局、北川は翌日までに曲を作り直して提出したという、“本気”のぶつかり合いも信頼関係があるからこそ。また「虹」のイントロについても、通常ストリングス・パートはシンセサイザーで仮音を作り、本番レコーディングでの一発勝負となるが、同曲のイントロは本番前に一度レコーディング・メンバーをスタジオに呼び、デモ音源を作るほどのこだわりだったそう。
こうして強いこだわりと信頼関係のもと完成した「虹」が、もちろんこの日のセッション曲…かと思いきや、実は同曲はすでに蔦谷と関ジャニ∞が過去の放送でセッションをおこなっているため、今回はゆずが2002年に発表したシングル「アゲイン2」に。セッションには、ゆずの2人とキーボード蔦谷好位置、そして関ジャニ∞からはボーカル&ブルースハープに渋谷、ギター安田、ベース丸山、ドラム大倉、キーボード村上が参加。本番前に「曲の持っている力を伝えたい」と話した渋谷は、イントロでブルースハープを吹き、疾走感あふれるナンバーのボーカルをゆずの2人とともに力強く歌い上げた。
次回の『関ジャム完全燃SHOW』は4月30日放送、ゲストにいきものがかり水野良樹が出演予定となっている。
◎番組情報
テレビ朝日『関ジャム 完全燃SHOW』
毎週日曜23:15~
※一部地域を除く
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