2017/04/14
それぞれがソリストとして活躍する白井圭、門脇大樹、津田裕也の3人。学生時代に結成したピアノ・トリオがそれぞれの研鑽と活躍を経て「トリオ・アコード」として再結成。『東京・春・音楽祭』に招かれその息の合ったアンサンブルを披露した。
曲目はハイドンのピアノ三重奏曲 第25番 ト長調「ジプシー・ロンド」、ラヴェルのピアノ三重奏曲 イ短調、そしてシューベルトのピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 D898 と続き、アンコールにはシューベルト「8つのレントラー」ピアノ三重奏版を演奏。
「トリオ・アコード」は東京藝術大学の在学中、同級生であった3人で組まれた。日本音楽コンクールの入賞歴を持ち、その実力から大学卒業後はそれぞれ欧州へ留学した。ウィーン、アムステルダム、ベルリンと、別の場所で学びながら培われたそれぞれの個性が再度集い、新しいアンサンブルを作り出した。
ある時はソリスト、あるときはデュオ、あるときは伴奏に徹すなど、縦横無尽に音を操り役割を変化させる。たった3人とは思えない音の厚みと、曲構造を明確に眼前に浮き上がらせる、息の合ったアンサンブルをみせ、会場全体が感覚を研ぎ澄ませて聞き惚れていた。
今年の東京・春・音楽祭はベルリンフィル・メンバーによるピアノ・トリオから始まり、チェンバー・オーケストラやホルン・アンサンブル、弦楽三重奏などの室内楽プログラムが多く、ソリストとしての高い技量とアンサンブルの妙技を楽しめる室内楽を、引き続き『東京・春・音楽祭』で楽しみたい。text by yokano
◎公演概要
【トリオ・アコード~白井 圭、門脇大樹、津田裕也】
2017年4月11日
上野学園 石橋メモリアルホール
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