2017/04/02
東京・上野エリアを中心に開催されている【東京・春・音楽祭】。今年で13年目を迎える本音楽祭の特徴は、上野ならではの様々なコラボレーションだ。上野駅周辺には、東京文化会館、国立科学博物館、国立西洋美術館など数多くの文化芸術施設が立ち並んでいる。そんな特性を活かし、美術展のテーマにあわせたミュージアム・コンサートや、子供向けコンサートなど様々な切り口の公演が約1か月にわたって開催されている。
3月25日は、昨年の好演に引き続き石黒賢(語り)と三浦友理枝(ピアノ)による【音楽物語<ぞうのババール>~こどものころのおはなし】が開催。親子連れを中心に子供から大人まで幅広い年齢層が訪れた。前半は、三浦友理枝によるピアノ演奏で幕開け。「ショパンは、とってもピアノが上手な人でした」など、子供に視点をあわせた曲の解説で場内の空気をほぐしながら、ショパン『幻想即興曲』など3曲を演奏した。後半には、石黒賢が登場。ピアノの前に置かれた椅子に座り、プーランクがジャン・ド・ブリュノフ作の絵本に音楽を付けたピアノと語り手による音楽物語『ぞうのババール』を披露した。本作は、主人公である象のババールの成長を描いたストーリー。石黒の臨場感あふれる語りと、ババールの心情を表すかのような三浦のピアノによって客席の子供たちもストーリーに引きこまれ、ババールの母親が撃たれるシーンでは、石黒の「バンッ」という声に客席は静まり返った。本音楽祭は4月16日まで東京文化会館、東京国立博物館、東京藝術大学奏楽堂などで開催。
◎公演概要【東京・春・音楽祭 −東京のオペラの森2017−】
2017年3月16日(木)~ 4月16日(日)
上野恩賜公園(東京)
東京文化会館、東京藝術大学奏楽堂(大学構内)、上野学園 石橋メモリアルホール、
国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館ほか
写真提供:東京・春・音楽祭実行委員会/撮影:飯田耕治
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