2017/03/28 21:25
昨年9月「未知の世界へ!」というワードと共に“アイドルの聖地”中野サンプラザでのワンマンライブを発表した東京パフォーマンスドール。あれから約半年、必死に自らを鍛え上げながら、TPDの普及に奔走しながら、全身全霊で駆け抜けてきた9人がいよいよ同所でのワンマンライブを敢行! メンバーにとってもファンにとっても忘れられないであろうアクトを繰り広げた。
<メンバー負傷で離脱「本当に悔しかった。何回も涙がでました」しかし……>
この公演の直前、メンバーの小林晏夕が左手負傷の為にいくつかの公演を欠席。本人もブログ(http://bit.ly/2o5oWLc)で「TPDの一員として@JAM。名古屋、大阪、ライブに出演できなかったこと。本当に悔しかった。何回も涙がでました」と記していた通り、本人もメンバーもファンも「全員で中野サンプラザのステージに立てるのか?」と不安に想う気持ちがあったことは間違いないだろう。しかし彼女は「私の怪我は完全になおりました。左手はしっかりとちゃんと動きます。明日はとにかくライブを楽しみたいです」と直前に完全復活を宣言! 3月26日、このポジティブなムードに背中を押されるようにTPDは9人揃って中野サンプラザのステージに登場、自分たちを眩く照らす「TPD DREAM CRUSADERS」の文字と共にフラッグを揺らしながら現れ、拳を振り上げ、満員のオーディエンスと共にハンドクラップを激しく鳴らしていく。客席からも色彩豊かなサイリウムで光の海を演出し、おそらくメンバーにとってこれまでで最も美しかったであろう光景と共に同公演はスタートした。
<“アイドル×総合芸術”の融合に対して精力的だったTPDならではの演出>
その後もティンカーベルのように自由自在に光と戯れるパフォーマンスや、クラフトワークやサカナクションのステージを彷彿させる構成でのパーカッション演奏(ドラム缶まで楽器として使用!)、四角いLEDウィンドウ枠をその手に持って歌い踊るメディアアート、バーを設定したステージで大人の女性のドラマを展開していくミュージカル的アプローチ等、結成当初からプロジェクションマッピングやブロックパフォーマンスを用いたり“アイドル×総合芸術”の融合に対して精力的だったTPDならでは、それでいて過去最大規模の会場に相応しい演出を用いながら、肉体的にも技術的にも表現的にも過去最高級に洗練された9人の歌とダンスをど真ん中に据え、時に放射線状に客席へと飛び込んでいったりもしながら、ノンストップでひたすらに会場の熱量を上昇させていく。これだけでも驚愕するに相応しい公演だったのだが、ライブ中盤でとあることに気付いて更に驚愕する。まだ今宵のTPDはアノ曲もアノ曲もアノ曲もアノ曲も……投下していないじゃないかと。
<無数に存在するブースター=キラーチューンをマシンガンのように連発>
前述した“アイドル×総合芸術”の融合をイメージさせる演出もTPDのアイデンティティのひとつではあるのだが、全34曲もの長丁場のワンマンライブにおいて何よりもメンバーにとって心強い武器は、1stアルバム『WE ARE TPD』から全50曲収録できる(それをリリースした直後に新曲が飛び出してくる)ほど無数に存在するキラーチューンたち。その選手層の厚さである。ライブでもアルバムでも、もっと言えば映画でもドラマでもアニメでも小説でもマンガでもストーリーがあるものは「いつどこでブースターを使うか」このタイミングひとつで作品が最高なものにも最低なものにもなる訳だが、大概の場合はこのブースター(必殺技という表現でもいいかもしれない)の数は限られている。しかし2017年現在のTPDには、恐ろしい事にこのブースターが無数に存在する。で、2017年3月26日 中野サンプラザでのTPDは、この無数に存在するブースターをマシンガンのように連発。しかもその命中力と破壊力は9人の日々の必死な訓練もあって最高値を記録していく。
また、その連発していくキラーチューンたちの繋ぎ、切り替えの間も秀逸だった。単体同士である楽曲たちが超攻撃的な組曲のようになって一大絵巻を描き、その息のつく間もないスピーディーかつスリリングなストーリーを生めたことは、この日のライブの大成功に当然ながら大きく貢献している。無論、その息のつく間もないスピーディーかつスリリングなストーリーに喰らいついていける9人……いや、そのストーリーテラーを務められるだけの表現力を持ち合わせる今の9人だからこそ成立する話なのだが、特に再びの「Stay Gold」からの「TIME」「BE BORN –Rearranged ver.-」「東京ハッカーズ・ナイトグルーヴ –Rearranged ver.-」「逆光×礼賛」「SURVIVAL!!」「HEART WAVES」「純愛カオス」の畳み掛けはお見事で、後世に語り継いでいきたいほどのドラマを体感させてもらった。
そんな一大絵巻の本編終盤、メンバー9人それぞれの写真がスライドショー形式でスクリーンに映し出されていく。そしてステージ上の9人が肩を抱き合いながら、笑顔を交わしながら歌い始めた1曲は「ナガレボシ」。かつて飯田桜子は「夢に向かっている途中の不安だったり、周りの人たちのちょっとした言葉に支えられている有難さだったり、等身大の私たちを描いたような内容になっています」と解説してくれたが、スクリーンに映し出される歌詞のひとつひとつが、9人が夢に向かって生きてきたこれまでと夢に向かって生きていくこれからと重なり合い、ハートウォーミングな空気が会場を埋め尽くす。そこへ「Are you with me??」「RAISE YOUR HANDS」といった天井知らずに明るくポップなナンバーの畳み掛け。いわゆる多幸感いっぱいの時間がそこには流れていた。
<「DREAMIN'」史上最大となる光と愛のスパーク>
ここまで約2時間ノンストップで駆け抜けたTPDだが、その名を全力で呼び続けるファンの声に応えるように9人は再びステージへ。そしてリーダーの高嶋菜七が語り出す。「昨年の9月に「中野サンプラザでの公演がある」と私たちメンバーも知りました。そして約半年間ですね、いろんな感情が入り混じった中で、みんなの前でドキドキしたりワクワクしたり……正直不安なところもたくさんありました。今夜は私たちにとって……こんなにたくさんのお客さんの前でワンマンライブをするのは初めてです!(大歓声を浴びながら)ありがとうございます!」そしてデビュー前から着ているワンピースの衣装姿でもって「私たちがずっとデビュー前から大事にしている曲を……気持ちを込めて9人で歌いたいと思います」と、神宮沙紀が奏でるピアノの音色と9人のコーラスワークだけで「DREAMIN'」を歌い始める。
美しくも、それだけじゃない。9人の強い意志が力強く胸の奥まで沁み渡ってくるハーモニー。そんな初めての緊張感溢れるスタイルで1コーラス歌い終えると、ここに居る誰もがよく知る「DREAMIN'」のイントロダクションが流れ始める。「今日は中野サンプラザへ来てくださり、本当にありがとうございます! これからもここにいる皆さんと一緒に! 大きな夢を追いかけていきます」幾度となく涙を誘ってきたトラックとメロディー、その上で楽しげに歌い踊る9人とその9人に全力でコールを贈り続けるオーディエンス。「本当に最高の1日になりました! ここにいる皆さん全員に感謝の気持ちでいっぱいです! 本当にありがとう!!!!!」ステージも客席もみんなで飛び跳ねながらその最高の瞬間を抱きしめていく。そして「冷たい孤独が溶けて 夢が叶う未来で 流す涙になれ!」というフレーズをエモーショナルに響かせると、すべての音色が消え―――
「皆さんで一緒に「DREAMIN'」歌いましょう! せーの!」と、さらなる夢へと走り始める大切な日に駆けつけてくれたみんなと「DAY×DAY そう STEP×STEP 広がってく 1人が2人になって みんなとつながるイメージ♪」と感動的なアカペラを創造し、世界中にFullな愛を解き放っていく。そしてドラマティックな大サビへの転調で音は再び蘇り、今度は「みんな一緒に踊るよぉぉぉぉ!せーの!」と声だけでなく全身全霊で「DREAMIN'」を表現していくその流れは、まさしく「大きな風巻き起こして 最大風速で愛を 今ここから伝えたいよ Can't stop dreamin'」というサビの名フレーズをここにいる全員で体現しているようでもあり、TPD史上最大となる愛と光のスパークを巻き起こしていた。
<一緒に歌って踊れることが本当に生き甲斐ですし、本当に幸せに思います!>
いつまでも鳴り止まない大喝采。そして「今日は無事にこうやって9人全員で中野サンプラザのステージに立つことが出来て、本当に本当に嬉しく思っています! 今日がゴールではなくて、今日が私たちの新たなスタートラインだと思っています。これからも私たち9人全員とスタッフさんと、そしてここにいる皆さん、全国で応援して下さっているファンの皆さんと一緒に輝くストーリーを築いていきたいなと思っています」と、そんな新たなスタートラインに相応しい1曲、TPDのメジャーデビューシングル「BRAND NEW STORY」を最後の最後にもう一度披露。しかもそのサビの振付を会場中の人々が共に踊ってみせる、何とも愛に満ちた光景の中で歌い届けていく。「Brand New Day Brand New Way 飛び立とう 今ならもう迷わない 傷ついた翼重ねて 願った未来を掴もう―――」その未来を実際に掴んでみせた9人が歌うそれはあまりに感動的に突き刺さり、それは客席で受け止めていた我々だけでなくメンバーも同じだった。
小林晏夕が語る。「まず皆さんにご心配をお掛けしてしまって本当に申し訳なかったなと思っているんですけど(ケガをしていた)この1か月間、不便な生活だったり、大好きな曲も踊ることが出来なくて、悔しい気持ちより……これからを不安に想う気持ちが毎日大きかったんですけど、一番思ったことは「小林晏夕から歌って踊る……パフォーマンスを無くしたら何もないんだな」って。それは自分の中で本当に大きく感じたことで……なので、このステージで大好きな皆さん(ファン)とみんな(メンバー)と一緒に歌って踊れることが本当に生き甲斐ですし、本当に幸せに思います! 今日は本当にありがとうございます!」
こうしてまたひとつ大きな舞台に立ち、またひとつ絆を深めてみせた東京パフォーマンスドールだが、これはまだ旅の途中。結成当初から公言している日本武道館や横浜アリーナをはじめとした夢の数々は、この新たなスタートラインの先にある。まずは5月2日~7日のゴールデンウィーク、CBGKシブゲキ!!にて【東京パフォーマンスドール@シブゲキ!! ~ダンスサミットネイキッド2017GW~】を開催(ここで上西星来と脇あかりのユニット“赤の流星”が始動)。また、6月19日 赤坂BLITZ、6月30日 名古屋ダイアモンドホール、7月2日 梅田クラブクアトロにて【東京パフォーマンスドール 4th Anniversary ダンスサミット”】を開催と、とどまる事を知らない9人のミッションは次々と決定している。中野サンプラザ以降のTPDにも大いに期待しよう。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:山田秀樹
◎ライブ【東京パフォーマンスドール ダンスサミット“DREAM CRUSADERS”~最高の奇跡を、最強のファミリーとともに!~】
2017年03月26日(日)中野サンプラザ セットリスト:
01.Stay Gold
02.La La Flags!
03.BRAND NEW STORY
04.DREAM TRIGGER
05.It's Up To Me
06.Darli'n
07.predawn
08.PEOPLE
09.FIRE –Rearranged ver.-
10.FREEDOM
11.SLASH DANCE –Rearranged ver.-
12.playground
13.CATCH!! –Rearranged ver.-
14.RUBY CHASE –Rearranged ver.-
15.Linger
16.Raining
17.WINDOW
18.Lost Without You
19.In The Wonderland
20.MY UNIVERSE
21.恋しさと せつなさと 心強さと –Rearranged ver.-
22.Stay Gold
23.TIME
24.BE BORN –Rearranged ver.-
25.東京ハッカーズ・ナイトグルーヴ –Rearranged ver.-
26.逆光×礼賛
27.SURVIVAL!!
28.HEART WAVES
29.純愛カオス
30.ナガレボシ
31.Are you with me??
32.RAISE YOUR HANDS
EN1.DREAMIN'
EN2.BRAND NEW STORY
◎ライブ【東京パフォーマンスドール@シブゲキ!! ~ダンスサミットネイキッド2017GW~】
2017年05月02日(火)~05月07日(日)CBGKシブゲキ!!(渋谷)
チケット情報:オフィシャルファンクラブ“NINE STARS”にて最速先行受付!!
受付期間:04月03日(月)~04月11日(火)23時59分
※上西星来と脇あかりのユニット“赤の流星”始動!!
※詳細は近日発表!
◎ライブ【東京パフォーマンスドール 4th Anniversary ダンスサミット”】
2017年06月19日(月)赤坂BLITZ(東京)OPEN 18:15 / START 19:00
2017年06月30日(金)名古屋ダイアモンドホール(愛知)OPEN 18:15 / START 19:00
2017年07月02日(日)梅田クラブクアトロ(大阪)OPEN 16:15 / START 17:00
チケット:4,800円(税込)※別途ドリンク代が必要です。
チケット情報:プレファンクラブ(無料)にて先行受付中!!
受付期間:03月26日(日)~04月09日(日)23時59分
http://emtg.jp/feature/tpd_hp/
オフィシャルファンクラブ“NINE STARS”(有料)にて最速先行受付スタート!!
受付期間:04月03日(月)~04月09日(日)23時59分
※“NINE STARS”(有料)先行ではプレファンクラブ(無料)先行より整理番号を優先させていただきます。
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