2017/03/22
2017年3月31日にリリースされるジャミロクワイの7年ぶりの最新アルバム『オートマトン』の発売を前に、ジャミロクワイが活動を始めた90年代に時を同じく活躍し、今もなお第一線で活躍を続ける著名人から、当時の思い出や久しぶりのリリースとなる新作に向けたコメントが到着した。
記念すべき連載第一弾には、Kyoto Jazz Massiveの沖野修也、ORIGINAL LOVEの田島貴男、NONA REEVESの西寺郷太ら3人のコメントが公開された。こちらはジャミロクワイの日本公式ホームページに連載される。
◎沖野修也(Kyoto Jazz Massive)
■90年代思い出
何を隠そう日本で最初にジャミロクワイをかけたDJは僕。当時のマネージャー、キーロンからデビュー前の12インチを貰ったのでした。初来日時にはThe Roomにも遊びに来てくれて、上にあった中華料理店の裏メニユーをジェイ・ケイに教えたなぁ…。90年代は作り手と聴き手が同じ空間で音楽を楽しんだ希有な時代。ダンス・ミュージックがポップスの世界を席巻する奇跡も目撃した。その経験は色々な意味で僕の財産になっている。
■ジャミロクワイニューアルバム『オートマトン』への感想
初期の素朴な感じに通じるメロディー重視の「クラウド9」に好感が持てる。ちゃんと今っぽいブギーなフィーリングも感じさせてくれるし。ライブではそのファンキーさが強調されるんだろうな。派手さはないけれど、ジェイ・ケイ節が聴けば聴く程沁みて来る!
◎田島 貴男(ORIGINAL LOVE)
■90年代の思い出
ううーん、なんだろう。サンプラーが一般的な楽器として登場した(笑)。
ポップ・ミュージックの分野では、ヒップホップが新しい音楽をどんどん提示していって、
それに準じて様々なクラブ・ミュージックが台頭して、ロックもその影響をいろいろ受けたりした。様々な音楽が折衷されたりして実験され、多様なストリート・ミュージックが生まれてた時期というか。とにかく馬鹿みたいにレコードとCDばっかり買ってたなあ。みんなそうだったんじゃないかな。
■ジャミロクワイニューアルバム『オートマトン』への感想
「オートマトン」:すっごく久しぶりに聴いたジャミロクワイの新曲だけど、かっこいいエレクトロ・ファンクだね。懐かしい近未来感。センスいい音のカットアップ。踊れる。
「クラウド9」:こちらはかつての彼らを彷彿とさせるレアグルーヴ・ソウル。ジェイ・ケイの歌は相変わらずだなあ。
◎西寺 郷太(NONA REEVES)
■90年代思い出
92年4月に大学入学で京都から上京。80年代後半はクゥオンタイズされたメカニカルなファンクやニュー・ジャック・スウィングが流行してましたが、90年代で一気にアシッド・ジャズ、生演奏のリヴァイバルが進み時代の潮目が変わりました。その夏フランスに1か月留学したんですが、そこで買ったヤング・ディサイプルズには心酔しましたね。
ブリット・ポップ・ブームも僕にとっては大きかったです。オアシス、ブラーの対立構造。出るシングル、出るアルバムすべてが伝説になり音楽ファンを飲み込んでいきました。パイオニア的存在のストーン・ローゼスのダンサブルな楽曲は、下北沢のライヴハウスが深夜DJイベントになると毎晩爆音でかかっていましたね。
Macも安くなり学生でもギリギリ買えるようになった時代。バンドのロゴやフライヤー、カセットをデザインするのが心から楽しかったことを覚えています。
■ジャミロクワイニューアルバム『オートマトン』への感想
思い返せばジャミロクワイの登場は衝撃的でした。「スティーヴィー・ワンダーそっくりのバンドが出て、ヴォーカルがめちゃくちゃカッコいい」と。噂が広まったのはファースト・アルバムの発売前。僕は大学二年生でしたが、音楽サークル中が騒いでましたね。ただ、僕はかなり狂信的なスティーヴィー・フリークでしたから、ファーストの時点ではジャミロクワイをそこまで好きにはなれなかったんです。完全にぶっ飛ばされたのは翌94年9月の「スペース・カウボーイ」。こんな素晴らしい音楽があるでしょうか! 自分は思ったようなバンドが組めず行き詰まってたんです。今もこの曲と「スティルネス・イン・タイム」を聴くと、プロになるにはどうしたらよいのか途方にくれていたあの頃を思い出して胸が痛くなります!
95年3月、恵比寿ガーデンプレイスで初めて彼らのライヴを観ました。前列のど真ん中で。最高の体験でしたね。
その年の5月に意を決した僕はNONA REEVESを始め、徐々にメンバーも集結しデビューに至ります。ジャミロクワイの影響は大きいですね。以後アルバムはすべて聴きこんでますし、アレンジなど研究もしました。少しレイドバックした前作も僕は大好きでした。今回のシングルで言えばエレクトリックな「オートマトン」よりも、肉感的な「クラウド9」の方が好みかもです。成熟したジェイ・ケイは「よりダンサブルなドナルド・フェイゲン」って感じもします。余裕綽々の大人のファンクにはジョージ・マイケルも感じます。完全に「匠」の領域ですね。
これまですべての来日公演を見てますが、時代時代で正直ジェイ・ケイもモチベーションの「波」があったように思います。今回はほんと時代と完全にクロスしてますから、来日公演が楽しみで仕方ないです。
◎リリース情報
アルバム『オートマトン』
2017/3/31 RELEASE
UICW-10011 2,700円(tax in.)
※国内盤ボーナストラック付き
◎公演情報
2017年5月24日(水)※追加公演
Zepp ダイバーシティ東京
OPEN 18:00/ START 19:00
2017年5月25日(木)※ソールドアウト
東京国際フォーラム HALL A
OPEN 18:00/ START 19:00
INFO:クリエイティブマン 03-3499-6669
主催:J-WAVE
協力:ユニバーサルミュージック
企画・制作・招聘:クリエイティブマン
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