2017/03/10
ソングライターにとって、人工知能(AI)とは悩ましい問題を抱えている。我々を観察し、聞いて学ぶテクノロジーは、人間の創造性を高めるのだろうか?それとも取って代わるのだろうか?
以下の新たな取り組みは、AIに本来備わっているコラボレーションの可能性を重視したもので、Watson(ワトソン)のテクノロジーを使って作曲家にインスピレーションを与えたり、存在する曲を極限まで自分仕様にしたり、共存が可能であることを示唆している。
◎クリエイティブ・アシスタント
プロジェクト:IBMの<Watson Beat>(ワトソン・ビート)
概要:IBMのエンジニア、ジャナニ・ムクンダン(Janani Mukundan)はワトソン・ビートを“クリエイティブ・アシスタント”と呼んでいる。存在する音楽を聴き、SNSの話題をスキャンして新作に吹き込めそうなトレンドを探す。
最近の結果:アレックス・ダ・キッドがワトソン・ビートを使って書いた曲「ノット・イージー」は2016年に米ビルボード・ロック・エアプレイ・チャートで48位を記録した。
◎スタイル・セッター
プロジェクト:ソニーコンピュータサイエンス研究所の<フローマシン>
概要:存在するスタイルに手を加え、新たな曲に翻案できるツール。ソニーの研究所にある膨大なメロディー/ハーモニー・データベースを活用する。
最近の結果:ザ・ビートルズのスタイルで作曲されたオリジナル曲「ダディーズ・カー」がYouTube再生100万回を突破。
◎AIのインスタグラム
プロジェクト:<Jukedeck>(ジュークデック)
概要:ユーザーの仕様に合わせてオリジナル曲を作曲したり、存在する曲を適合させるAIシステム。共同創設者のパトリック・ストッブズは、ジュークデックはインスタグラムのように、“創作物を民主化する”ものだと説明。
将来は:「あと5年で、ユーザーがどこにいて、何をして、どんな気持ちでいるかに反応して音楽を提供できるようにしたい」と彼は話す。
◎Alex Da Kid + IBM: Watson BEAT
https://youtu.be/ETbrsDv4a5s
◎Daddy's Car: a song composed by Artificial Intelligence - in the style of the Beatles
https://youtu.be/LSHZ_b05W7o
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