2017/03/08
Cheeky Paradeが、2月25日に2017年第1弾シングル『Shout along!』(4月26日発売)のリリースイベントを始動。さらに翌2月26日には4年連続となるiDOL Street×サンリオピューロランドのコラボイベントに登場した。
<新作リリースイベント始動、“チキ晴れの空”に響き渡る「Shout along!」>
2月25日のららぽーと豊洲。サウンドにカラフルな着色がなされたようなライブの定番チューン「カラフルスターライト」で、7人はステージへと駆け込んでくる。そして体いっぱいを使って観客を煽りながら、冒頭からチキパらしさ全開。リーダーの鈴木友梨耶は「始まりました『Shout along!』リリースイベント1発目ですね! 天気もよくて、お外でライブをするのが気持ちいいです!」と、集まってくれたファンや親子連れなど観客に向けて笑顔を見せた。
前作「Hands up!」ではパジャマというビジュアルで、出演した様々なステージをキュートさでいっぱいにした彼女たちだが、今回の衣装は、ピンクを基調としたビッグサイズのシャツに、チキジャン(チキパジャンパー)を合わせた重ね着スタイルにミニスカート。服の裾やチキジャンに付けられたカラフルな紐の数々が、ステージ上にて“重力が仕事してない!”と囁かれるチキパのアグレッシブな躍動を描いていく。それはまるで、歌声に合わせて音が楽しそうに踊っているかのようでもあった。
新曲「Shout along!」の振り付け講座では、小鷹狩百花が、前作“カマチャリ カマチャリ すしざんまい”に変わる“腹から 声出せ”をオーディエンスに伝授する。もっとも、“腹から 声出せ”というフレーズを事前に決めていたが、ステージ上ではすっかり忘れてしまい、「ポンポン、オーオー」という謎の気合いの入らないフレーズを伝えてしまう一幕も。さらに2部では、メンバーと一緒に歌って踊るタイミングに観客側が不安を抱えていることを敏感に察知したことから、曲中に小鷹狩が「今やで!」の掛け声を入れるというスペシャルバージョン(?)まで飛び出す。
もっとも、「Shout along!」というタイトル通り、会場を巻き込んだ力強いシャウトが、雲一つない“チキ晴れの空”に響き渡った一日となった。
<翌26日は恒例のサンリオピューロランド、今年はポムポムプリンと共演>
翌26日は、【iDOL Street Dream Party 2017 in サンリオピューロランド】に、SUPER☆GiRLS、GEM、わーすたらとともに参加。パレードに登場したり、キャストの制服姿を披露したりとファンを楽しませた。
また、サンリオピューロランドで行なわれたライブでは、サンリオの人気キャラクターとのコラボステージも披露。今回は、島崎莉乃が大好きという“ちっちゃなお手々が可愛い”ポムポムプリンと、まさかの「Hands up!」をパフォーマンスし、客席を熱く激しく染め上げたのだった。
新体制移行後、「Hands up!」「Shout along!」と攻撃的チューンが続くCheeky Parade。先日の5周年ライブでは、久しぶりにL.A組(山本真凜、鈴木真梨耶)からのメッセージが肉声で届けられたが、ふたりが留学を終えてグループに合流するその日まで、7人は日本でファンと一緒にCheeky Paradeというグループを守り、そして育てていくという使命を負った。
9人体制での一旦ラストのステージとなった2016年7月のパリ<JAPAN EXPO 2016 in PARIS>から約8か月が経過した。現在の彼女たちは、当時とくらべて、はたしてどうなのか。
<ライブに見るチキパの成長、音源を超えるアクト>
成長は、ライブに足を運ぶと垣間見ることができる。“それ”は、自分たちのライブに自分たちの意見やアイディアを出し合った、チキパとして最後の国内ワンマンライブの頃から始まっていたのかもしれないが、「観客に楽しんでもらう」というエンターテインメントの本質に、チキパなりのやり方でアプローチしている。“小生意気で攻撃的”というコンセプトを優等生的に守っていた頃よりも、今のチキパのライブは数段楽しい。それはメンバーひとりひとりが、決められた振りの中に遊びやアドリブを入れて、やりたい放題と言わんばかりに自分たちが楽しんでいるから。
ライブ中に突然ステージを降りて、ファンと同じ目線で一緒に楽しもうとする渡辺亜紗美しかり、ポムポムプリンが可愛すぎるからと、カメラマンにカメラを向けるよう要求し、予定してなかった記念撮影をしてしまうメンバーしかり。以前「Let's Party」の曲中で自撮りする際に、スマホが間に合わなくてカメラマンのカメラを借りて自撮りしてしまうという溝呂木世蘭の機転と大胆な行動にはみんな爆笑していたが、とにかく「観客に楽しんでもらうには、まず自分たちが楽しむ」とは、彼女たちが行き着いたひとつの結論だろう。
もっと細かいところを見ていくと、たとえば、先日の5周年ライブの2部のオープニングを飾り、サンリオピューロランドでのライブでも披露された「M.O.N.ST@R」。関根優那が歌うこの曲の冒頭は、元々、チキパの歌姫・山本真凜が担当していた。振り返れば、新体制が本格始動し始めた頃、「7人体制になって、そのパートを引き継いだ以上、関根優那は、山本真凜を超えなければならない。」と記したことがある。別に真凜と同じように歌って超えろ、という話ではない。関根なりのやり方で、真凜が歌った「M.O.N.ST@R」を超えていけ、ということである。
ずっと彼女たちを観てきたファンはもう気づいていると思うが、少し前から関根優那の歌には変化が起こっている。彼女の歌声に生まれた、しっかりとした芯のようなもの。半年前の歌声とは明らかに異なるそれは、彼女自身が我々の見えないところで努力した結果であり、「関根優那は、山本真凜を超えなければならない。」という呼びかけに対する決意の現れだと言ってよいだろう。
前作「Hands up!」もそうかもしれない。新体制第一弾シングルとして9月7日にリリースされたこの曲を、今、あらためて音源で聴くと少しの物足りなさを覚えるファンは多いはずだ。今、ライブで披露されている同曲のほうが、気合い、熱量、迫力、そういったものをケタ違いに感じるだろう。これも、ボーカルを引っ張る永井日菜と鈴木友梨耶を中心に、ライブを通して、彼女たちがありったけの表現を投入し、音源を超える「Hands up!」を生み出した結果である。
<残された時間は1年と数か月、今なお戦いの途中>
チキパを少し観ただけ、少し聴いただけ、少し触れてみただけではなかなか気づけない。もしかしたら本人たちも手応えを感じていないのかもしれない。5周年ライブで、島崎莉乃は、現実は厳しいと呟いた。永井日菜は焦りの感情を溢した。そして鈴木友梨耶は、自分に自信が持てない、今の状況に満足できないと大粒の涙を落とした。
だが彼女たちは、ライブという自分たちの強みを通して、着実に、確実に、Cheeky Paradeを進化させている。これは、チキパをずっと観てきた者のみが知り得る事実である。
とはいえ、山本真凜のボーカリストとしての絶対的な安定感と鈴木真梨耶の誰よりも強烈な個性。このふたつに取って代わるようなものを作り上げなければ、2018年、ふたりがロサンゼルス留学から戻ってきた時に「やっぱりチキパは9人じゃないとダメだよね。」という評価を受けることになる。言うまでもなく、7人からしてみたら、それは最低の評価である。
ふたりの留学期間は約2年とされている。残された時間は1年と数か月。「チキパって9人だとこんなに凄かったのか。」と、我々が思わず言葉を失ってしまう瞬間。そんなTHE GREATEST NINE9’が再びステージに揃う時を目指し、Cheeky Paradeは今なお戦いの途中だ。
「夢を見て走り出す空に / もっと期待していいよ」── Cheeky Parade「faith」より
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