ここ数年はすっかり大阪でも定番となってきた【908 FESTIVAL】ですが、今回はなんとカウントダウンをここ大阪で行うということで期待に胸を膨らませて行ってきた。会場となるインテックス大阪には賑やかな屋台やお祭りエリアもあり開演前からたくさんのファンで異様な熱気に包まれていた。
定刻の22時にまずステージに登場したのはなんと主役のDR.K、KREVA!!まるで、神社の本殿から現れた御神体のような派手な衣装に身を包んでいきなりかましてくれたのが「神の領域」。会場のテンションも一気にヒートアップ。息つく暇もなくKREVAの紹介で登場したのが神戸出身の天才的ビートメーカー、tofubeats。ターンテーブルやPCを駆使して次々と器用に自身がプロデュースしてきたナンバーを自らがマイクを握って披露。会場を煽りに煽って最後はKREVAとのコラボナンバー「Too Many Girl」を本邦初披露してくれた。
続いては、KREVAの紹介で小西真奈美の登場。なんとKREVA自らがDJブースでバックDJを務めるという豪華なステージで可憐なルックスからは想像もつかないエッジの効いた歌声を披露。そのまま、DJブースに残ろうとするKREVAに代わって、DJブースにスタンバイしたのは熊井吾郎。熊井がバックDJにチェンジしてステージに登場したのはKREVAの妹分的存在のシンガー、SONOMI。KREVAがステージに残って最初に披露したのは名曲とも言えるコンビネーションチューン「ひとりじゃないのよ」。久々にステージで2人で歌うというこの曲の歌詞を会場全体が大合唱!ピースな空気が充満するインテックス大阪のステージでSONOMIが水を得た魚のように晴れやかな表情で伸びやかに歌い上げる。
気がつけば、新年まであと1時間を切ったところでしばしのインターバル。来るべき新年&次に出てくるアーティストへの期待感が徐々に膨らんでくる中、ついにKREVAが登場。バックバンドとDJ熊井吾郎を従えて、衣装も新たに勢いよく飛び出してきた彼が最初に歌ったのは「Na Na Na」。光り輝く未来への希望を感じさせるキラーチューンで会場は興奮の坩堝と化す中、基準、ストロングスタイルと派手なレーザー光線と炎の演出に包まれて圧倒的なスキルと王者の風格で次々に名曲を連発。そして「2016年、アナタが聴く最後の曲になると思います。ここを(今年)最後の居場所に選んでくれた皆さんに感謝します」というMCで間もなく発売のニューアルバムからのナンバー「居場所」を披露。新たなマスターピースとなる事間違いなしの新曲を生でいち早く聴ける事になった幸せを会場全体で噛み締めつつ、いよいよ2017年、新年へのカウントダウンがスタート。ビジョンに出る残り何秒の数字とともに全員がありったけの大声でカウントダウン。そして新年を迎えて最初にKREVAが歌ったのがこれ以上ないくらいのピースな1曲、「H・A・P・P・Y」。生バンドのファンキーなグルーブをバックに、間髪入れず「パーティーはIZUKO」を熱唱。さらにニューアルバムのタイトルチューン、「嘘と煩悩」をこれまた本邦初披露する。嘘800と108つの煩悩を足すと908という、KREVAならではのウィットに富んだレゲエテイストの新曲にオーディエンスも初めて聴くにもかかわらず大揺れ状態。ラストに名曲中の名曲とも言える音色を歌ってKREVAのステージは終了。
続いて登場したのはKREVAの盟友ともいうべき大阪のベテランMC、SHINGO★西成。相棒のDJ FUKUをバックに大阪弁全開の軽快なMCとともに会場をこれでもかと言わんばかりに煽りまくる。代表曲である大阪UPの前後では、大阪特有の縁起のいい大阪締めを会場にいる全員でするという嬉しい演出ありつつ、さらにはKREVAを迎えて、2人のコンビネーションチューンであるハヒへホを息もピッタリに披露。
新年を迎えて、興奮状態が覚めないインテックス大阪の会場に駄目押しで最後に登場したのはKICK THE CAN CREW。お正月らしい赤を基調とした衣装に身を包んだKREVA、MCU、LITTLEの大中小の3本マイクが最初にぶちかましたのはなんとマルシェ。「上がってんの?下がってんの?みんなはっきり言っとけ!」というおなじみのフレーズに我を忘れんばかりに大声で「上がってる!!!」と応えるオーディエンス。銀テープが発射されてこれまたパーティーチューンの地球ブルースへと続き、曲終わりでようやく3人がサングラスを外し、まるでパフュームのような自己紹介。会場に笑いの渦が起こる中、3人ならではのゆるーい掛け合いが続く。
結成から20周年を迎えるというMCからなんと新曲を作るというアナウンスも飛び出し会場も大いにどよめく中、メジャーデビューシングルのスーパーオルジナルになだれ込みつつ、個人的にも思い入れのあるインディーズ時代の名曲カンケリを3人が情感たっぷりに熱唱。そこからも惜しげもなくキックのヒットメドレーへと突入!ラストに彼らが選んだのはアンバランス。ステージのサイドに設置されたスクリーンからは懐かしいアンバランスのMVが流れる中、年を重ねても未だに少年のような心を忘れない3人のMCの姿を目に焼き付けるように観ている自分がいました。
キックのステージが終わると、出演者全員がステージに登場。満面の笑顔でオーディエンスに深々と一礼するアーティスト陣に対していつまでも鳴り止まない歓声と拍手。夢のような、最高の2017年の幕開けをその場にいる人間全員で共有できた素晴らしいひと時だった。
Taxt by FM802 西田新
photo by curly_mads
◎イベント情報
【908 FESTIVAL SPECIAL!!】
2016年12月31日<終了>
インテックス大阪5号館
KREVA/KICK THE CAN CREW/SONOMI/小西真奈美/
SHINGO★西成 & DJ FUKU/tofubeats
◎今後のイベント情報
【KREVA CONCERT TOUR 2017「TOTAL 908」】
2017年2月11日(土)
大阪 オリックス劇場
開場17:00/開演18:00
2017年2月12日(日)
大阪 オリックス劇場
開場16:00/開演17:00
2017年6月10日(土)
兵庫 神戸国際会館こくさいホール
開場17:00/開演18:00
席種・料金:全席指定 ¥6,800(税込)
お問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888
◎リリース情報
KREVA New Album『嘘と煩悩』
2017年2月1日(水)リリース
完全生産限定盤2CD+DVD(7,908円+税) VIZL-1908
※豪華特殊パッケージ、企画CD(内容は決定後発表)&特典DVD(Live/Music Video/Making/Documentary etc.)付属
※特典DVDのLiveはFC限定で実施された2016年9月08日のビルボードライブ東京2nd Stageの模様を収録。
初回限定盤CD+DVD(3,908円+税) VIZL-1909
※特典DVD(Music Video/Making/Documentary etc.)付属
通常盤CD(2,908円+税) VICL-64908