2017/01/05 14:00
現地時間2017年1月20日に行われる米大統領就任式で、16歳のオペラ・シンガー、ジャッキー・エヴァンコが国歌を歌うことに決まったと発表されてから、彼女のアルバム・セールスが“急上昇”し、「“ムーブメント(動き)”のことをどうしても理解できない者もいるようだ」とドナルド・トランプ次期大統領が1月4日にツイートした。
エヴァンコがパフォーマンスをすると発表されたのは2016年12月14日。果たして彼女のアルバム・セールスは本当にその日を境に飛躍的に伸びているのだろうか?答えは“急上昇”の定義をどれくらい緩く設定するかにもよるが、一応伸びてはいるようだ。
2016年10月28日にリリースされたエヴァンコの最新スタジオ・アルバム『サムデイ・アット・クリスマス』は、ニールセン・ミュージックによると12月15日付の週に6,000枚売れた。就任式で歌うと発表された後の12月22日付の週には11,000枚売れており、これは前週と比較して94%増だったが、その翌週には8,000枚まで後退している。米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”では発表後に93位まで上昇したが、翌週には134位まで後退している。
つまり発表からアルバムのセールスは確かに伸びたが、大抵のクリスマス・アルバムはクリスマスが近づくとセールスが伸びるものだ。例えばペンタトニックスの『ペンタトニックス・クリスマス』の場合、12月15日付の週の139,000枚から12月22日付の週は185,000枚に伸びている。そして12月22日付の週の場合、全てのクリスマス・アルバムのセールスが21%増え、アルバム・セールス全体としても18%増えているのだ。94%の伸びを見せたエヴァンコのアルバムはこの数字を大幅に上回ってはいるものの、もともとあまり売れていなかったタイトルが突然予想外に売れた場合、伸び率は当然大きくなる。
またエヴァンコは2016年12月19日に放送され、29日に再放送もされた『アメリカズ・ゴット・タレント』のホリデー・スペシャルでパフォーマンスを披露しているので、これもアルバム・セールスを押し上げた要因の一つだろう。彼女は2010年に同番組のシーズン5で2位になったことでスターになるチャンスを掴んだ。
エヴァンコは『サムデイ・アット・クリスマス』の前にスタジオ・アルバムを5枚リリースしているが、全てがアルバム・チャートで40位以内にランクインしており、内3枚はTOP10を記録している。だが、就任式の発表後にこれらのアルバムがアルバム・チャートに再びランクインすることはなかった。
◎トランプ次期大統領による投稿
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/816718880731234304
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