2016/11/09 20:00
無料で楽しめるインターネットテレビ局・AbemaTVにて放送されている音楽番組『TK MUSIC FRESH! by AWA』。小室哲哉がMCを務めるこの番組だが、今の音楽シーンを象徴するアーティストが続々と出演している。
<「小室哲哉が音楽番組やってるの?」音楽の楽しみ方を一般層にまで>
大物アーティストとの伝説的対談を次々実現した『TK MUSIC CLAMP』から約20年、原宿の駅前から公開生放送という形でお届けしている『TK MUSIC FRESH! by AWA』は、本人曰く「元々憧れがあったんですよ、小林克也さんの『ベストヒットUSA』に。渡された資料を読みながらやるんじゃなくて、自分の知っている限りの音楽の知識で成立させる番組をいずれやりたいと思っていたんですよね。それでゲストを呼んで「この人は何の話で引っ掛かってくれるのかな?」みたいなところも含めて、そういう番組をやりたいと思っていて。あとは「小室哲哉が音楽番組やってるの?」っていうところで、音楽の話をしたい人が「じゃあ、出たい。行く行く」ってなるような形が見えやすいものに出来ればいいなって思ってます」言うならば、自身の憧れを具現化した番組。ゲストアーティストとのガチンコ対談に加え、若い女の子を中心に絶大な支持を得るガールズタレントも会話に混ざり、音楽がマニアの嗜好品になりがちな昨今において、音楽の様々な楽しみ方をちゃんと一般層にまでナチュラルな形で伝えている。
<「なんでこの2組が?」森山直太朗やSCANDAL等との対談実現>
また、この番組のもうひとつの特色として、ゲストアーティストのブッキング。ここにも注目しない訳にはいかない。TM NETWORKをはじめ、globe、TRF、安室奈美恵、華原朋美、鈴木亜美、H Jungle with t、hitomi等々かつて「小室ファミリー」と呼ばれた自身がプロデュースしてきたアーティスト、他にも盟友と呼ばれるX JAPANのYOSHIKIや「My Revolution」を楽曲提供した渡辺美里など、今パッと思いつく名前をピックアップしただけでも、小室哲哉の音楽業界における交友関係は凄まじく広いことが分かるが、同番組は敢えて元々親交の深いアーティストではなく、MIYAVI、MAN WITH A MISSIONのジャン・ケン・ジョニー、SCANDAL、森山直太朗など、これまで小室哲哉とさほど接点のなかったアーティストを数多くブッキングしているのが面白い。TKフリークにとってもゲストのファンにとっても「なんでこの2組が?」と思うような組み合わせを実現し、さらには「この対談が観れてよかった」と心底思えるようなクロストークを毎回繰り広げている。
<小室哲哉×キュウソネコカミ まさかの邂逅>
そして、10月30日放送回では、なんと各ロックフェスで大暴れしている人気バンド・キュウソネコカミと邂逅。どちらのファンも予想だにしない組み合わせで有意義なトークを聞かせてくれた。序盤からメンバー5人のボケもツッコミも対応できる軽快なしゃべりに「トークレベルがどちらかと言うと芸人(笑)」と、まず音楽というよりは5人のキャラクターを評価していた小室哲哉だったが、番組からの無茶ぶりでヤマサキ セイヤ(vo,g)がアカペラで生歌を披露すると「ちゃんとトレーニングされている声」と絶賛。彼らの最新シングル曲「わかってんだよ」についても「この曲で勝負しようとしているのが伝わる」「フェスにおけるアンセムになる」と言及し、メンバーも「こちらの狙いが全部分かってる」と喜んでいた。
また、小室哲哉がケミカル・ブラザーズと共演(YouTubeで小室哲哉の存在を知った主催者が共演をオファー、世界最大級のハロウィンパーティ【Rockwell Sirkus】で実現した)した際、キーボードをギターのように持ち上げている衝撃写真が公開され、それを見たヨコタ シンノスケ(key)は驚きながらも「(僕は)キーボードを大事にしたい。会社やマネージャーさんのことを気にしちゃう」と保守的発言で笑いを誘う場面も。そんな和気藹々としながらも、初めてキュウソネコカミを知った人にもその音楽性やキャラクターの魅力が存分に伝わったであろうこの放送。最後に「いつかラブソングを作ってみては?」というアドバイスももらっていた彼らだが、キュウソネコカミをよく知る人からすれば想定外過ぎる展開であり、これがいつか実現するのかどうかも気になるところだ。
<ウルフルズ「ガッツだぜ!!」が生まれたのも小室哲哉とのトークだった>
そんな「なんでこの2組が?」という組み合わせだからこそ生まれるトークの数々。かつてウルフルズのトータス松本が『TK MUSIC CLAMP』で「もっとディスコっぽいのやれば?」と小室哲哉からアドバイスを受け、かの大ヒット曲「ガッツだぜ!!」を生み出した事例もある。次回以降の放送でもそうした“歴史的伏線”が目撃できるかもしれない『TK MUSIC FRESH! by AWA』、ぜひともチェックしてほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
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