2016/10/05 14:00
第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞受賞をした、映画『淵に立つ』。映画の監督である深田晃司が、自身初のミュージックビデオ作品として、HARUHIによる主題歌「Lullaby」のMVを手がけた(https://youtu.be/v3o8CFx3TZc)。
HARUHIはアメリカ・ロサンゼルス出身の17歳。全編英語詞による「Lullaby」は、映画の世界観を捉えつつオリジナル楽曲として書き下ろされ、作詞作曲はHARUHI、編曲は小林武史、HARUHIの共作となっている。MVは、HARUHIの死体が「Lullaby」=「子守唄」を聞きながら少しずつ蘇っていくという、絵画のように美しく、衝撃的な作品に仕上がった。
HARUHIのリアルすぎる造形は、実際にHARUHIの型をとって制作されたリアルマネキン。チョコレートで作られた中身を溶かしていくことで、リアルに腐敗していくように見せた。HARUHIが死体から徐々に蘇っていくMVでは、この長回し映像を逆再生させている。
◎HARUHI-コメント
深田監督との今回のコラボレーションは、MVのコンセプト、生きること、死ぬことへの考え方が素晴らしいと思いました。
人が生まれてから死ぬまでのタイムラインをこの2分間で描かれていると思います。
生き方、人間関係、誰かのためにどんなことをしてあげられるのか。自分に対して問いかけるような想いをこの楽曲で表現しました。
映画と音楽、そしてMVの3つが連動したアート作品になったことを嬉しく思います。
◎深田監督-コメント
<MVのコンセプト>
「Lullaby」の中で歌われる眠りにつくこと、夢を見ることを、誰にも訪れる死の訪れになぞらえて、正しく流れる記憶の時間と死から生えと遡る不思議な肉体をひとつの画面に併置するアイディアを思いつきました。ミュージックビデオでありながら、これだけ好き勝手な企画を面白がってくれたHARUHIさんに感謝します。
<撮影時のエピソード>
小さい芝居というのは、実は大きい芝居よりも難しかったりするのですが、HARUHIさんは素晴らしい集中力でとても豊かな小さな笑顔を見せてくれました。
技術的には、『さようなら』という昨年作った映画のある重要なシーンでの、肉体が物質的に朽ちるまでをCGなしでワンカットで捉える手法を換用しました。『さようなら』のときと比べ写実的なリアルな死体というよりも、リアルと抽象の間ぐらいの、ちょっと不気味で美しい、絵画的な絵を作り出すことができたのではないかと思います。
ちなみに、撮影場所は『淵に立つ』のメインロケ地を拝借しました。
<出来上がった感想>
HARUHIさんの持つ若さと美しさをそのまま切り取ることのできたラストの瞬間がとても気に入っています。
◎「Lullaby」(Sony Music Labels Inc.)
2016/10/5 DIGITAL DISTRIBUTION
iTunes : http://apple.co/2dqgpOW
レコチョク:http://bit.ly/2dIkbP9
mora:http://bit.ly/2dIjyVV
◎映画『淵に立つ』
2016年10月8日(土)より有楽町スバル座ほか全国ロードショー
監督・脚本・編集:深田晃司(『歓待』『ほとりの朔子』『さようなら』)
出演:浅野忠信、筒井真理子、太賀、三浦貴大、篠川桃音、真広佳奈、古舘寛治
主題歌:HARUHI「Lullaby」(Sony Music Labels Inc.)
配給:エレファントハウス、カルチャヴィル
2016年/日本・フランス/日本語/ヨーロピアン・ヴィスタ/DCP/119分
(C)2016映画「淵に立つ」製作委員会/COMME DES CINEMAS
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