2016/08/27
元BiSマネージャーの渡辺淳之介が「BiSをもう一度始める」と始動させ、今春“楽器を持たないパンクバンド”としてavex traxよりメジャーデビューしたガールズグループ BiSH。8月24日 Zepp Tokyoにてフリーライブ【TOKYO BiSH SHiNE repetition】を開催した。
<「歴史的瞬間を共有して、みんなに自慢できるようなライブにしたい」>
昨年夏のTIF騒動(http://bit.ly/1ImWRA9)から奇跡的にZepp Tokyoで開催されることになったワンマンライブ【TOKYO BiSH SHiNE(TBS)】(http://bit.ly/1IBHznI)。TIFのリストバンドさえ持っていれば誰でもフリーでライブを楽しめる大盤振る舞いで注目を集めたが、今回は今年開催されたフェスのリストバンド持参で無料入場可能。TIFだけでなくフジロックやサマソニ、RIJFなどのお客さんも事実上招待する活気的なスタイルで開催された。まず登場した渡辺淳之介が「BiSHのライブはリフトが禁止となっております。それとですね、脱がない。痴漢しない。ジャングルジムを持ち込まない。写真撮影はOKです。出来れば満員に入っているような写真を撮ってくれると嬉しいです。まぁ満員だけどね! あと、今日はアユニ・Dのお披露目もありますからね! 歴史的瞬間を一緒にこの場で共有して、そして今日ここにいたんだということをみんなに自慢できるようなライブにしたいと思ってるんで、よろしくお願いします!」と挨拶。
<ハグ・ミィ脱退など衝撃の1年間乗り越えた5人体制最後のアクト>
そして大歓声に包まれながらアイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリンの5人が登場。今年のTIFで6連発+3連発=9連発にわたって歌い続けたことでも注目を集めた「BiSH-星が瞬く夜に-」からスタートしたのだが、のっけから5人の一体感に驚かされる。BiSHとは、こんなに息の揃ったパフォーマンスができるグループだっただろうか。1年前に同じくここZepp Tokyoで開催された【TBS】。ハシヤスメ・アツコとリンリンが新メンバーとしてお披露目となり、その時点で発揮していた強烈なキャラクターには「面白くなりそうだ」と誰もが感じただろうけど、その一方で歌やダンスなどパフォーマンスに対しては「素人同然」としか言いようがなかったし、もっと言えば、幼い頃からダンスの道を突き進んできたアイナ、アンダーグラウンドでグループ活動をしていたチッチを除けば、ハッキリ言って「プロ」とはとても思えないレベルであった。
それがこの1年、キャプテン剥奪やavexからのメジャーデビュー、BiSHの精神的支柱であったハグ・ミィの脱退、突然のBiS再始動発表、他にも我々が知らないことも含めれば数え切れないほどのショックやハードルがあった中で、気付いたら5人が5人で生き生きと歌い踊り叫びながらも揃えるところは揃える、気持ちをひとつにする瞬間はひとつにする、そして観客を熱狂させていく……まぁプロのボーカル&ダンスグループであれば当然のことかもしれないが、本来は極度の人見知り、ほぼコミュ障、イジメられっこ気質、ワガママ、嘘つき、自己中、根暗、努力するのが死ぬほど嫌い、すぐ「死にたい」と思ってしまう、なんかいろいろバランスがおかしい……挙げたらキリがないほどネガティブ要素の集合体であるBiSHが、この1年でなんだかんだ言っても必死に練習を繰り返し、マジメにパフォーマンス能力や一体感の強度を高めてみせた。その日々の結晶が、あれから1年間何があってもステージに立ち続けたBiSHの、5人時代最後のアクトで体現されていた。
<僕の妹がこんなに可愛いわけがない担当デビュー チッチは……>
そんな雑草集団の生き様を見せつける形となった【TOKYO BiSH SHiNE repetition】だが、アンコールでは満を持して新メンバー アユニ・Dが登場。この6人で最初に披露したナンバーは「スパーク」。「そう今しか走り出せない 待ってなんかいられない」と新たなストーリーの始まりをメンバー自らの歌で告げていく。
そして「自己紹介をどうぞ!」という振りからいよいよアユニ・Dの第一声が。「アユニ・DのDは、ダイナマイトのDです!」……知らなかった様子の先輩たちが「そ、そうなの?」とどよめくと「違います」と言い出し、そのなんだかよく分からない空気のまま「僕の妹がこんなに可愛いわけがない担当、アユニ・Dです!」と自己紹介。突然の担当剥奪に「ちょ、ちょっと! それ、私の担当じゃない?」と慌てふためいていたチッチだったが、アユニ・Dに「私のです!」と言い切られ、「じゃあ、いいよ。それ、あげるよ」とふてくされながら新しい担当をその場で考え出すチッチ。「……決まりました。見た目は真面目 中身は悪女 これでも彼氏は2人まで担当! セントチヒロ・チッチです!」と勢いで新しい担当へと生まれ変わるという寸劇(?)を堪能させてくれた。
その後、10月5日リリースの新アルバムタイトルが『KiLLER BiSH』になったことや、現在開催中の全国ツアー【Less than SEX TOUR】へのアユニ・D参加(9月1日 名古屋公演より)を伝えると、ラストスパート。「OTNK」「MONSTERS」そして最後は「BiSH- 星が瞬く夜に-」と、必死についていくアユニ・D含む6人BiSHの門出をキラーチューンの連発で彩っていく。そして最後にステージに残ったアユニ・Dの「ありがとうございましたぁ!」という叫びによって【TOKYO BiSH SHiNE repetition】の幕は閉じた。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:外林健太
◎ライブ【TOKYO BiSH SHiNE repetition】
08月24日(水)Zepp Tokyo セットリスト:
01.BiSH- 星が瞬く夜に-
02.beautiful さ
03.Primitive
04.ウォント
05.サラバかな
06.DA DANCE!!
07.ヒーローワナビー
08.ぴらぴろ
09.スパーク
10.DEADMAN
11.MONSTERS
12.OTNK
13.ALL YOU NEED IS LOVE
EN1.スパーク
EN2.OTNK
EN3.MONSTERS
EN4.BiSH- 星が瞬く夜に-
◎アルバム『KiLLER BiSH』
2016/10/05 RELEASE
・ALBUM+DVD -LIVE盤- AVCD-93453/B 5,980円+税
Disc-1[CD]収録曲数未定
Disc-2[DVD]LIVE映像(収録曲数未定)
・ALBUM AVCD-93454 3,000円+税
Disc-1[CD] AVCD-93453/BのCD収録内容と共通
・ALBUM+DVD -Loppi・HMV限定盤- AVC1-93485/B 4,000円+税
Disc-1[CD]収録曲数未定
Disc-2[DVD]BiSHキャノンボール、MV収録
※luteにて未公開のシーンも収録
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