8月3日、横山幸雄が大丸心斎橋劇場でFM OSAKA『CELVIANO Grand Hybrid presents 天才ピアニスト横山幸雄のピアノでめぐり逢い』(毎週土曜24:00~24:30放送)の公開収録トーク&ライブを開催した。
会場となった大丸心斎橋劇場には、抽選で選ばれたFM OSAKA のリスナー200人が来場。横山幸雄の登場に、大きな拍手で迎えた。
まず、横山幸雄はバッハの作品から「イタリア協奏曲」を演奏。「バッハの時代は、鍵盤2段のチェンバロという楽器だった。音量や音色の変化がつかないが、鍵盤が2段あることによって違った音色が出せ、まるでアンサンブルを1人で弾いているようなことが可能になる楽器。」と解説し、「チェンバロのための1人アンサンブル(の作品)を楽しんでいただければ」とコメントし、巧みなタッチで華やかに演奏した。続いて、バッハから1世紀後、「ショパンとともに(自身の)演奏活動の2つの大きな柱であり、ライフワークとなっている。」というベートーベンの作品からピアノソナタ第14番「月光」を。「30歳を超えたときの作品。耳の病が進行し、絶望感とその中に救いを求めていくような作品。3つの楽章で一体となる、ゆったり始まって、だんだん早くなり、後で爆発する。」「ベートーベンの意思の強さ、ドラマティック性が特徴」と解説。前半は「ウィーン・グランド」という音色で演奏し、FM OSAKA DJ 若宮テイ子とのトークパートでは、「指がまわるようになりたい」というリスナーからのメッセージに、「ピアノに座っていなくても、指を動かしておけばいい。」とアドバイスし、「(自身も)無意識のうちに指が動いていると言われる。練習時間の削減です(笑)」と会場を和ませるシーンも。
後半は「ベルリン・グランド」という音色で演奏。ベートーベンの後輩となり、「ベートーベンと異なり優しい音楽。人間の声をピアノで引き出しているような作曲家」と解説し、シューベルトの作品から「即興曲作品90の3曲目」。さらに、「時代によって、文学的なもの、思想、色んなものを結び付けて行く。」「シューベルトの頃から小さな作品が書かれた。」と解説し、シューベルトとともに晩年の作品で、ゆったりとした美しい曲」として、ブラームス作曲「6つの小品より作品118の2曲目」。ラストには、「ショパンは、遺言の中に、出版しなかった作品は焼いて処分してくれといった」と解説し、ショパン自身は出版しなかったが捨てられずに残り、後に出版された、ショパンの作品から、「幻想即興曲」を披露した。横山幸雄が演奏した「CELVIANO Grand Hybrid(セルヴィアーノグランドハイブリッド)」は、カシオが、1700年代までさかのぼるピアノの永い歴史を丹念にひもとき、ピアノづくりの伝統を研究・分析し、そこにカシオの革新的なデジタル技術をそそぎこむことで生まれたそうだ。「ベルリン・グランド」「ハンブルク・グランド」「ウィーン・グランド」という音色により、時代を超えて愛される3つピアノの魅力を1台で味わうことができる。前半と後半とで違う音色を巧みに操り、時に繊細に、また情熱的に、会場を沸かせた。
尚、このイベントの模様は8月20日、27日(土)の『CELVIANO Grand Hybrid presents 天才ピアニスト横山幸雄のピアノでめぐり逢い』の24時からオンエアする予定だ。
◎番組概要
タイトル:CELVIANO Grand Hybrid presents 天才ピアニスト横山幸雄のピアノでめぐり逢い
放送時間:FM OSAKA 毎週土曜24:00~24:30
TOKYO FM 毎週日曜24:30-25:00
FM FUKUOKA 毎週木曜25:00-25:30
パーソナリティ:横山幸雄
番組HP: http://www.tfm.co.jp/piano/