2012/03/27
ハロプロエッグから誕生したユニットで、未知なる可能性を意味する“The Possible”から命名された5人組アイドル THE ポッシボーが、フルアルバムとしては実に3年半ぶりの2ndアルバム『(2)幸せの証』をリリースした。
2006年夏、平均年齢14歳の新ユニットとして結成された彼女たちだが、経歴を紐解くとアイドルを超越した活動が並ぶ。米作り農業やリアルエアバンド、ボランティアにチアリーディング、etc。プロデューサー つんく♂が中心となって打ち出してきたコンセプトは数多く、10年には藤井隆や椿鬼奴とコラボCDもリリースしている。
一方で、メジャーデビュー以降はシングル5作連続TOP10入りを達成。中でも3rd『幸せの形』(09年リリース)では、最高位となる4位まで登り詰めるなど、輝かしい実績も。歌やダンスに対する意識も高い実力派として、アイドルファンから認知されている存在だ。
ただ、本人たちも「乗れていない」と断言する通り、隆盛極める現在のアイドルブームにおいて、それほど目立った動きはできていない。若年層のニューカマーが乱立する中、11年には活動5周年を迎え、平均年齢も18歳を超えた。10年秋からは作品リリースも途絶え、メンバーも個々の活動が中心にと、ファンには寂しい時期が続いていた。
そうした危機的とも言うべき状況に、彼女たちは自ら転機を図る。11年秋、“ポッシボーあと半年か!?”と題した号外を発表し、進退をかけた全力疾走を行うと決意表明したのだ。
「つんく♂さんとハロプロあがりってことに甘えてました」(諸塚香奈実)
「羽ばたけずバタバタしてる」(秋山ゆりか)
「もう後はないギリギリだけど・・・」(橋本愛奈)
紙上には生々しい言葉が並んだが、全力を尽くすと宣言したポッシボーは有言実行、そこから一気に躍動する。11月より毎月単独の定期ライブを行い、毎月のステージ上で新曲を発表。その模様を録音し、ライブ音源シングルシリーズとして3作連続リリースを敢行した。
さらに、単独公演では露出度の高い肩出し和服衣装やセクシーコーナー設立など、メンバー自身が考えた施策も次々に挑戦。最年少メンバーの後藤夕貴ですら「踊り終わった後は足パンパンでした」と語るほど勢いで、存続をかけた怒涛の展開を敢行したのだ。
そうした半年間を経て、完成したのが2ndアルバム『(2)幸せの証』だ。09年『幸せの形』以降のシングル曲に加え、ライブ音源シングルで発表してきた新曲のスタジオテイクなど全11曲を収録した本作は、プロデュースを担当したつんく♂が「イカついな……」と漏らしたほどの気合いと覚悟が込められた1枚になっている。
また、3月31日に新宿FACEで開催する単独ライブでは、驚くべきサプライズも用意しているという。号外の件があるだけに様々な憶測が頭をよぎるが、メンバーの岡田ロビン翔子は「(ライブでの)チャレンジは楽しみにしていて欲しい」と明るい。前述の最新アルバムの1曲目に収録された『桜色のロマンチック』には、楽曲の最後にロビンが語るセリフパートがある。
こうやって あなたと会える こんな時間が
ずーっと続けばって... 心から いつも思うよ。
今日も いつも 本当にありがとう!
覚悟をもって挑んだ半年間を超えたTHE ポッシボーは、果たしてどのような答えを用意しているのか。自らの決意で、新たな船出を目指す5人の“未知の可能性”に期待したい。
◎アルバム『(2)幸せの証』
2012.03.28 RELEASE
QWCT-10067 3,150円(tax in.)
◎THE ポッシボー ライブ情報
【THE ポッシボー 単独ライブ2012】
03.31(土) 新宿FACE
[公演1] OPEN 13:30 / START 14:30
[公演2] OPEN 17:30 / START 18:30
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