2016/07/11
怒髪天主催の北海道限定イベント【カムバック・サーモン2016“もっと愛されたくて半世紀”】が、2016年7月10日に札幌ファクトリーホールで開催された。
本イベントは、4月の札幌・BESSIE HALLを皮切りにスタートした全国ツアー【怒髪天TOUR 2016 ジャパニーズ中年隊~YOU、50プラス1本やっちゃいなよ】において、プラス1本に位置づけされたもので、フロアには“マトンステージ(メインステージ)”と“ラムステージ(サブステージ)”、そして室内にも関わらず盆踊り用やぐら“やん衆どすこほいステージ”が設置。お祭りムードでの開催となった。
メンバーの増子直純(vo)、上原子友康(g)、清水泰次(b)、坂詰克彦(dr)は、北島三郎の「まつり」をSEに、法被姿でやぐら上に登場。各メンバーの友人と親族によるラムステージでのユニットライブでは、坂詰と親友による“ウディとジョー/国道5号線”をスタートに、甥っ子、姪っ子を含む清水一族と友人による“超魂(なまらマブイ)”、実弟の増子真二(DMBQ、BOREDOMS)との兄弟ユニットが立て続けに登場。ファミリーユニットのラストを飾ったのは、上原子の双子ユニット”上原子もいる・もえる”。森田公一とトップギャランの「青春時代」で、盛大な手拍子と共に本イベントの親族の部を締めくくった。
そして舞台はメインのマトンステージへ。怒髪天がステージ上に立つと、フロアの歓声が大きく膨れ上がった。「サスパズレ」のシンガロングからの、ライブアンセム「酒燃料爆進曲」で勢いづくと、「無敗伝説」「オトナノススメ」と続き、増子の軽快な時事ネタMCで爆笑をとりながら、アップテンポの「明日への扉」「鰯ヘッドBOP」「ドリーム・バイキング・ロック」「プレイヤー1」を連打。さらに「天誅コア」「NINKYO-BEAT」「69893」とハードナンバーを矢継ぎ早に投下した。
そして、ライブは驚愕の展開へ。「せかいをてきに」「歩きつづけるかぎり」「ひともしごろ」と、前向きなメッセージを解き放ち、突き上げた拳がフロアに広がる絶景を生ませた後、「故郷はやっぱり力が入るよね。同じような飯を食って、同じような水を飲んで育ったんだからさ、説明しなくても伝わるものがあるよね」と増子。万雷の拍手の中、「せっかくだから、故郷っぽい曲をやりたいと思って。カバーなんだけどさ」との言葉と共に、披露したのは松山千春の「長い夜」。増子が熱く歌い上げていると、舞台袖からは本人・松山千春が登場。「怒髪天っていう名前はさ、嫌な名前だよな! オレ、怒髪ないんだからさ!」とジョークを交えながらも、メンバー全員と握手を交わし、松山千春は「日本だけではなく、世界に羽ばたけ!」と怒髪天に熱いエールを残し、颯爽と舞台を去って行った。
再びメンバーだけになったステージ上で「いやぁ、現実味がない」と増子がしみじみ言うと、「小6の時に留萌で見た松山千春さんのコンサートがきっかけで、ギターを始めたんです」と上原子も感慨深げ。カラオケでよく歌うという坂詰は、アカペラで松山千春の「ひとりじめ」を歌うも、途中で感極まってリタイア。爆笑するメンバーに、目をうるませながら「いやぁ、感激しちゃって」と照れ笑い。それぞれが松山千春の光臨の余韻に浸りつつ、「サスパズレ」で一度本編を締めくくった。
アンコール曲は、生きるほうが辛い現代において、それでも生きてゆくことをストレートに力強く宣言した「セイノワ」。ピースサインがフロア全体を埋め尽くし、最高潮の盛り上がりの中、メインステージの怒髪天ライブは終了した。
◎ライブ【カムバック・サーモン2016“もっと愛されたくて半世紀”】
2016年7月10日(日)札幌 ファクトリーホール
<SETLIST>
01 サスパズレ
02 酒燃料爆進曲
03 無敗伝説
04 オトナノススメ
05 明日への扉
06 鰯ヘッドBOP
07 ドリーム・バイキング・ロック
08 プレイヤーⅠ
09 天誅コア
10 NINKYO-BEAT
11 69893
12 せかいをてきに
13 歩きつづけるかぎり
14 ひともしごろ
15 長い夜
16 サスパズレ
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